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大妻籠にある古民家宿・丸屋(まるや)さんに泊まってきました

 連休を利用して、一泊二日で木曽の妻籠(つまご)宿に遊びに行ってきました。

 出発したのは5月2日の朝。前夜から吹き荒れた大風が大陸から黄砂を運んできたため、安曇野はどちらを向いても黄土色です。北アルプスも黄砂のカーテンに隠れてまったく見えません。

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黄砂が空を覆い、曇天のようになってしまった安曇野

 塩尻から国道19号(通称・木曽高速)を走って2時間半ほどで妻籠に到着しました。道中の木曽路もずっと黄砂一色でした。

 じつは小旅行に出かけようかなと思い立ったのは、ほんの数日前のこと。ゴールデンウィーク真っ只中だし、まず宿は満室だろうと諦めながら妻籠宿の観光協会のサイトをチェックしてみたところ、意外にも周辺の民宿の大半が「空室あり」だったのです。

 大震災の影響に違いありません。サイトで妻籠宿の民宿をいろいろ見比べた結果、妻籠の中心から1キロほど馬籠(まごめ)宿寄りの大妻籠(おおつまご)に、ちょっとよさげな宿が見つかり、電話をするとあっけなく予約が取れました。

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大妻籠の集落。妻籠の中心から1キロほど馬籠宿寄りにあります

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このバス停が目印

 それが、こちらの「諸人御宿 丸屋(まるや)」さん。ホームページによると、寛政元(1789)年から営んでいる老舗とのことで、古民家愛好家の私たちにはまさにうってつけの宿でした。

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玄関には「諸人御宿 まるや」の看板が

 丸屋さんのホームページには「ペット(小型犬)可」とも書いてあるので、犬連れの私たちとしては「ここしかない!」ってことになりました。

 大妻籠は観光客で賑わう妻籠宿からほんのちょっと外れているために、日中でも訪れる人の少ない小ぢんまりした集落です。

 丸屋さんの両隣も時代を感じさせる古民家で、家と家の間には“うだつが上がらない”の「本卯建(ほんうだつ)」が、斜めに伸びています。

 また、「出梁造り(だしばりづくり)」といって2階が街道側に張り出しています。中山道筋に発達した独特の建築方式だそうで、江戸時代の宿場町のたたずまいを彷彿とさせる素晴らしい家並みを形成しています。

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真ん中が「丸屋(まるや)」さん。
2階の左右に屋根を支えるように伸びている白い壁が
「本卯建(ほんうだつ)」、2階が張り出しているのが
「出梁造り(だしばりづくり)」です。


 潜り戸を潜ると土間と囲炉裏部屋が控えています。囲炉裏にくべた薪がパチパチと音を立てて小さな炎を上げています。

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正面の潜り戸を潜って入ります

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素晴らしい囲炉裏

 訪いを告げると、奥から出てきたのはなんと!美人の女将さんではありませんか。

 妻籠宿の土産物店ではじいさんばあさんが元気よく店番する姿が目についたので、失礼ながら古民家にふさわしい歳相応の女将がおいでになると思い込んでいたのでした。

 まさか、こんなに若くて美しい女将さんがいらっしゃろうとは!しかも女将さんは大の愛犬家で、「そら」君という7歳のオスのトイプードルのおかあさんでもありました。

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美人の女将さんと愛犬「そら」君(オス7歳)


 女将さんによると、現在の丸屋さんの建物は築150年以上たっているそうで、なるほど古び具合が我が家と似ているような気がしました。

 私たち一家が通されたのは2階の角部屋。屋根が傾斜している窓辺の小部屋と、ひとつ奥の和室の二部屋を通して使わせていただきました。

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私たちが泊まった部屋

 ご覧のとおり、テレビも冷蔵庫も何もありません。ちゃぶ台と座布団、小さな化粧台だけのがらんとした部屋です。ただ石油ファンヒーター、エアコンは完備されているので、真夏や冬も問題なく過ごせそうです。

 天井付近を漆黒の太い梁が部屋を横切るように渡っています。

 窓の下を小川が流れていて、そのせせらぎが聞こえます。

 いやぁ、ここにしてよかったと思いました。

 川魚と山菜をふんだんに使った朝夕の料理もたいへん美味で、檜の風呂桶でいただくお風呂も快適でした。

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トレビアンな晩ご飯

 夜はし~んと静まり返って熟睡できるし、文句なしの良宿です。

 しかも、お値段は大人7875円。ワンちゃんの宿泊料は無料という破格値でした。

 古民家に(愛犬と)泊まりたい、料理はおいしくなければイヤだ…という方に、おすすめします。
 

【諸人御宿 丸屋(まるや)】

 長野県木曽郡南木曽町妻籠
 電話:0264-57-3117

 http://www.tsumago-maruya.com/

テーマ : スローライフ
ジャンル : ライフ

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プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

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