「手のひらかざしてガマン2秒」が、ピザ焼きの極意?
1年前、初めて薪ストーブの炉内にスキレットを入れ、ピザを焼いてみました。
適温がわからず、あっという間に黒焦げにしちゃったり、焼きムラが出たり…試行錯誤の末に、どうにかおいしいピザが焼き上がりました。
その後も時々、思い出しては出来合いのピザ生地を買ってきて薪ストーブで焼いてみるのですが、火加減が今ひとつ掴めず、うまくいったり、いかなかったりを繰り返してきました。
ところが先日、薪ストーブ専門店・山風舎さん主催の「薪ストーブ・クッキング講座」(無料)に参加して謎が解けたんですね。
「薪ストーブ・クッキング講座でミルクパンの作り方を教わりました」でも書いたように、火加減は文字通り“肌感覚”で判断するのが正解?らしいのです。
「ご自身の責任でやっていただきたいのですが、熾火状態になった薪ストーブの炉内に手のひらをかざして、2秒間ガマンできるぐらいが調理の適温なんですね。大体250度ぐらいと言われています」
とは、同店スタッフの経験に基づくアドバイス。
実際にやってみると、手のひらを炉の中に突っ込んで2秒間ガマンできる火というのは、ほとんど消えかけに近い、弱々しい熾火(おきび)だったのです。
「こんな超弱火で調理なんかできるのかねぇ?」
半信半疑で見ていたのですが、20分ほどで見た目も中身もそれはおいしいミルクパンが焼き上がったのには驚きました。
ピザの場合も火加減は同じと聞いて、今回、自宅の薪ストーブで実証実験してみました。
薪を燃え尽きる寸前まで放置してから炉内に手を突っ込み、「1、2…」と2つ数えて熱さを確かめます。
これでよし、という温度まで下がったところで、スキレットにオリーブオイルを薄くなじませ、4つ切りにしたピザを2片ずつ、2回に分けて焼くことにします(我が家のストーブは小さ過ぎて、一度にピザ1/2枚しか入りません)。
正面の耐熱ガラス扉を閉め、10分間、様子を見ました。すると!
チーズがとろけて、こんがりキツネ色になったじゃありませんか!
焦げずにサクサクとした食感です。ほぼ理想的な出来上がりとは、このことでしょう。
正直、クセになるおいしさです。
「手のひらかざしてガマン2秒」が、ピザ焼きの極意だったんですね。