あっぱれ!「土間」の“曖昧力(あいまいりょく)”
いま、私たちは農作業の用具や囲炉裏の燃料置き場として土間を活用しています。
野菜を貯蔵したり、保存食作りの作業場として利用することもあります。
夏の暑い日に郵便屋さんが汗だくで配達にやってきたら、上り框に腰掛けてもらい、冷たいお茶を差し上げます。外が35度近くあっても、土間は25度内外です。常にひんやりしていて、スッと汗が引いていきます。上り框は茶飲み話にはもってこいの憩いの場です。
構造上は完全に建物の内部にあるわけですから明らかに“内”なんですが、土足で出入りできるという点からみれば、土間はむしろ“外”の世界につながっているようです。
事実、ご近所の方々をはじめ、郵便屋さん、宅配便のお兄さん、銀行や信金のおじさん、保険のおばさん、町役場の担当者、果ては道に迷った人や宗教の勧誘員まで、我が家にやってくる人たちはみんな、
「こんにちは~」
と挨拶もそこそこに、玄関の引き戸をガラガラと開け、そのまま土間へ入ってきます。
「ご自由にお入りください」と看板を出しているわけではありません。なのにみなさん、そうするのです。誰もが直感的に土間までを“外”、上り框から先を“内”と捉えているのでしょう。
そういう感覚にさせる力=“曖昧力(あいまいりょく)”が土間にはあると思います。内と外との境界線を曖昧にして、人と人、客人と家人をつなぐ不思議な力……それが土間の魅力ではないでしょうか。


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夏の暑い日に郵便屋さんが汗だくで配達にやってきたら、上り框に腰掛けてもらい、冷たいお茶を差し上げます。外が35度近くあっても、土間は25度内外です。常にひんやりしていて、スッと汗が引いていきます。上り框は茶飲み話にはもってこいの憩いの場です。
構造上は完全に建物の内部にあるわけですから明らかに“内”なんですが、土足で出入りできるという点からみれば、土間はむしろ“外”の世界につながっているようです。
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「こんにちは~」
と挨拶もそこそこに、玄関の引き戸をガラガラと開け、そのまま土間へ入ってきます。
「ご自由にお入りください」と看板を出しているわけではありません。なのにみなさん、そうするのです。誰もが直感的に土間までを“外”、上り框から先を“内”と捉えているのでしょう。
そういう感覚にさせる力=“曖昧力(あいまいりょく)”が土間にはあると思います。内と外との境界線を曖昧にして、人と人、客人と家人をつなぐ不思議な力……それが土間の魅力ではないでしょうか。




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