空き缶を捨てようと思ったら、おや?「空釜回収BOX」って?
先日、クルマで東京方面に出かけた時のこと。中央道の諏訪湖SAで小休止して、缶コーヒーを飲みました。
空になった缶をトイレの前の「空き缶回収BOX」にポンと放り込んだつもりが、次の瞬間、なんだか強い違和感を感じて思わず振り返ると、そこには…
空釜
回収BOX
「え?空釜?カンじゃないわけ?」
なんだかヘンです。で、とりあえず投げ入れたコーヒー缶をカゴから取り出してさらにびっくり。なんとカゴの底にこんな断り書きが。
ゴミ箱ではありません!!
たしかに、あらためてカゴを覗くと、隅っこのほうに小さな陶製のお釜が一つ、ちんまりと置いてあるじゃないですか。やっぱりこのカゴ、空き缶入れじゃなくて「空釜」入れだったようです。
しかし、なぜまたゴミ箱コーナーに、わざわざお釜を入れる専用カゴなんか設置してあるのでしょうか。
不審に思ってSAの店内を見て回り、納得。
かの有名な「峠の釜めし本舗おぎのや」さんが、名物の釜めしを店内で販売していたんですね。
おぎのやと言えば、旧JR信越線の横川駅構内で「峠の釜めし」を売っていた、信州弁当界きっての老舗です。
それが諏訪湖で釜めしを販売していたとは。迂闊にも今までその存在に気づきませんでした。
調べてみると、1997年9月に信越本線横川 - 軽井沢間の路線が廃止されたことに伴い、駅弁としての「峠の釜めし」は碓氷峠で販売できなくなってしまったんですね。
おぎのやでは新たな売り場を求めて、信州各地のドライブインに売店を展開したのでした。
「峠の釜めし」は、益子焼のオリジナルの土釜に入って売っています。私たちも大ファンですが、食べた後、残ったお釜の処分に困ることもしばしば。
そんなこんなで、諏訪湖SAではゴミ箱横に専用の回収BOXを置いたんでしょう。
みなさんも、もし安曇野の帰り道に諏訪湖SAに寄ったら、うっかり空き缶を投げ入れないでくださいね。