立ち枯れたと思っていた木に、美味しい果実が!
里の家の果樹園に正体不明の枯れ木?があります。
倒れかけのボロボロの木で、花はおろか葉っぱも満足に生えず、ここ数年は生命反応すら見られませんでした。
「目障りだし、そろそろ切り倒して薪にしようか」
などと話していたところ、今春、わずかに若葉が芽吹き、やがて数輪の小さな白っぽい花が咲きました。
「何の木だろうね?桜にしてはショボ過ぎるし…」
意外なしぶとさにちょっと面食らって、その後も注意深く見守っていたのですが、なんと!立派な実が3個、成ったんです。
恐る恐る頬張ってみると…甘い!アメリカンチェリーなのでした。
まさか大粒のチェリーが成るとは!
こりゃ大事に世話しなけりゃバチが当たるぞと反省し、樹勢が弱ってしまった原因を探ることに。
幹が地面に接するあたりの土を軽く掘り返してみたら…うわぁ、酷い!アリが幹の奥の奥まで入り込んで巣を作っているじゃありませんか。
納屋からアリ退治用の殺虫スプレーと殺菌保護剤を持ち出してきて、蟻塚と化した幹の内部めがけてスプレーを噴霧。シャベルの先で粉状に崩れた部分を掻き出しました。
無数のアリがポロポロ落ちてきます。さらに奥のほうまで掻き分けると、白い幼虫がぎっしり並んだ産卵室に到達。シャベルで徹底的に破壊してから、水で洗い流しました。
十分乾かした跡に、オレンジ色の殺菌剤を刷毛でしっかり塗って保護膜を作り、ひとまずこれで様子を見ることにしました。
幹の4分の3ぐらいを蟻塚に取られてしまって、文字どおり“首の皮一枚”でつながっているような状態です。なんとか元気になってくれるといいんですが。