古民家にネコ、ネコ、ネコ!古裂(こぎれ)いな猫たちの日々
「古民家でネコの人形展が開かれている!」というので、安曇野高橋節郎記念美術館というところに行ってみました。
高橋節郎(たかはし せつろう)は、安曇野出身の著名な漆芸家(ウルシを素材にした絵画やオブジェなどを創作するアーティスト)。
こちらの美術館は彼の代表作を常設展示する施設です。
本来、ネコ人形とは何の関係もありません。
ですが3年前の夏から、毎年、ネコをテーマにしたユニークな作品展が敷地内にある再生古民家(節郎の生家)で開催されるようになりました。
出展しているのは、長野県駒ケ根市在住の人形作家、草田美津保さんとそのお弟子さんたち。
古裂(こぎれ)作りのネコや鳥のぬいぐるみ?が、土間や廊下、和室、庭先に、まるで生活しているみたいな自然な雰囲気の中で展示されています。
板の間でじゃれ合うネコ、腰高障子(こしだかしょうじ)に前足を掛けて爪研ぎをするネコ。
卓袱台(ちゃぶだい)に乗ったスズメを下から見上げるネコ、畳に横っ腹をこすりつけてゴロニャン状態に浸るネコ。
…どのネコたちも本当に生き生きとした表情です。
圧巻?は、土間の天井の梁にぶら下がったホッケの干物(これもぬいぐるみ)に大ジャンプ?して飛びついた瞬間のネコ。してやったりといった表情が良い味を出しています。
作者の草田さんがいらしたので、少し立ち話をさせていただきました。
駒ヶ根で「とらきち工房」を主宰する草田さん。十数人のお弟子さんと、わいわいやりながらネコ、ネコ、ネコ…ひたすらネコの人形を作っていらっしゃるそうです。
粘土で土台を作り、ちりめん古布を張り付ける技法だそうです。
これまでにも各地で作品展を開いてこられましたが、3年前の夏、初めてここ高橋節郎美術館の母屋にあたる古民家で展示したところ、「いちばんしっくりくる!」とお弟子さんたちから大好評だったとか。
以来、古民家の涼しい土間で避暑しながら、毎年、ネコ人形展を続けていらっしゃるそうです。
今年の開催は7月27日~8月6日でした。来年も同じ時期に開かれると思いますので、ネコ好きの方はぜひ、足を運んでみてください。
胸キュンですよ!