“画期的技術”で双体道祖神の後ろ姿が落雁になった!?
震災後、陸前高田の知人の消息がわからず、新聞各紙を集めて情報収集をしているのですが、19日の某紙朝刊にこんな広告が載っているのが目に止まりました。
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画期的技術
落雁は伝統的な和菓子で、粋で繊細なものから素朴なものまで、全国津々浦々で製造販売され、
各地の名物として名を馳せています。その製法は木型を使って打つ古来から変わらぬ原始的な製法です。
開運堂は十年の歳月を費やし、創業九十周年記念(1974)に画期的な「落雁」を捜索しました。
何が画期的か?
普通の落雁は製法上、片面にしか模様が付きません。
しかし、開運堂の「道祖神」は
安曇野に点在する愛らしい石仏の前後の姿を克明に表現しています。
いまだに類似品に出会ったことはありません…おそらく世界に一つだけ?
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なんと!これは震災報道とはまったく関係のない“純広告”だったのです。広告主は松本市に本店があるお菓子屋さん「開運堂」。20粒入り735円の画期的落雁「道祖神」を紹介する告知でした。
写真を見た感じでは、愛らしい双体道祖神をかたどったお菓子のようですが、寡聞にして私たちは今まで現物を目にしたことがありません。
“画期的技術”によって石仏の前面のみならず、後ろ姿を描いている点がユニークなのでしょう。写真では男神様が女神様の肩に腕を回している様子がよくわかります。
ただ、「あれ?」とギモンに思ったのが、安曇野の(リアルな)双体道祖神には、果たして“後ろ姿”があっただろうか?…ということ。私たちが知っている道祖神は、どれも正面の立ち姿を描いたレリーフであって、後ろ側にはとりたてて何も描かれていなかったように思うのです。
ひょっとすると、後ろ姿をきっちり彫刻した道祖神というものもあるのかもしれません。もう少し暖かくなったら、改めて安曇野界隈の道祖神を“裏側”まで含めて訪ね歩こうと思います。
もちろん、開運堂の落雁も買ってみるつもりです。



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