生麹(なまこうじ)を求めて「俵屋麹店」にたどり着きました
信州といえば味噌…長野県には安くておいしい味噌屋さんがひしめいています。
そんな専門店で好みの味噌を買ってしまえば簡単なんですが、せっかく安曇野に住んでいるんだから自分たちでも作ってみたいな、と始めたのが自家製の味噌仕込みに手を染めるきっかけでした。
今年で7年目を迎えます。
最初のうちはスーパーで乾燥麹(かんそうこうじ)を買って作っていました。
ところが、地元のおばあさんから、
「味噌作りは生麹(なまこうじ)がいちばんだよ」
と教わり、生麹で仕込むことを覚えました。
同じ麹でも“生”というだけあって麹菌の力が強く、あきらかに香りとコクに違いが出ます。
毎年、味噌作りの季節がやってくると、生麹を求めてスーパーの商品棚を漁る私たちです。
今年も近所のスーパーをハシゴしましたが、どこも品切れ。味噌の本場・長野でも、生麹の入荷量は限られているようです。
困ったなぁとググってみたら、灯台下暗し。地元・安曇野に創業110年の歴史を誇る麹屋さんがあったんですね。
その名は「俵屋麹店」。街道沿いに古民家風の立派な店舗を構えています。
というか、こちらのお店、いつもその前を通っていながら迂闊なことに私たちはてっきり味噌屋さんだと思い込んでいたんです。
でも、店先の看板をよく見ると、ちゃ~んと「こうじ」と書いてあります。ダメですねぇ、今の今まで気づきませんでした。
閉店間際の夕まぐれに藍染めの暖簾をくぐりました。店内には味噌樽が置かれ、お味噌のいい匂いが漂っています。
通路の真ん中には、温かい特製甘酒を一杯200円で飲めるコーナーも。
冷蔵庫には甘酒や塩麹や各種の漬け物に囲まれて、袋詰めの生麹が竹カゴに陳列してありました。
1キロ756円(税込)。ネット通販している専門店の相場がキロ1000円~1500円ぐらいすることを思えば、かなり良心的なお値段です。
思わず2キロ買って帰りました。
袋を開くと、ごらんのような白く輝く生麹が姿を現しました。新鮮で、つやつやモチモチした見た目がたまりません!
間違いなくおいしい味噌ができそうです。