残り物のカリンの実でジャム作り
落ち葉の散り敷いた果樹園を散歩していたら、黄色い果実が枯れ枝の股に引っかかっているのが目に留まりました。
パパイヤみたいな実です。
何だろうと思って付近を見回すと、枯れ草や土の上に大きな黄色い果実が10個ほど落ちていました。
カリンの実です。
秋の台風で全部、落ちてダメになったと早合点していたんですが、じつは強風に持ちこたえて最近まで枝に下がっていたらしいんです。
果樹園の端の目立たない一角にあったので、周辺の木々の葉が落ちきるまで迂闊にも気づきませんでした。
拾い集めてチェックしたところ、目立った傷みもなく、腐ってもいません。
これはもったいない。さっそくカリン酒にしたり、のど飴用に加工してみましたが、なお3個ほど余ってしまいました。
そこで初めて、カリンのジャム作りにチャレンジしました。
カリンの実には独特の渋みとぬめりがあって、そのまま煮てしまうとエグ味が出てしまうんですね。
ネットで調べたら、実をざく切りにした後、1晩、塩水に漬け置けと書いてあります。
で、そうしてみました。種と実を分け、実は塩水漬けに、種は漉してぬめり成分を抽出します。
翌日、実とぬめり成分を混ぜて鍋で砂糖煮に。
すると、黄色かった実が徐々に赤みを帯びてきました。
きれいな赤オレンジ色になったところで火を止め、煮沸した瓶に詰めて脱気。3個の実から14本もできました。
トーストに載せて試食すると、おや、これはうまいかも。ほのかにカリンの香りのするマーマレードとでも申しましょうか。
マーマレードほどとろみはありませんが、意外にいける味になりました。