囲炉裏と薪ストーブ、どっちが暖かい?
寒さが身に凍みる季節になりました。
安曇野の冬は降雪こそ少ないものの、とんでもなく底冷えがします。
当然、暖房費もバカになりません。
我が家では、囲炉裏(古民家)と薪ストーブ(里の家)を焚いて省エネを心がけています。
では、囲炉裏と薪ストーブ、どっちが暖かいと思いますか?
安曇野に暮らす前は、直接、火に当たる囲炉裏のほうがダイレクトに暖が取れるんじゃないかと考えていたんですが、実際には逆でした。薪ストーブのほうが100倍も暖かったんですね。
もちろん、囲炉裏だって火だねに直接手のひらをかざせば、焼けるように熱くなります。なにしろ炉端焼きができるぐらいですから。
でも、囲炉裏は屋内で焚き火をしているわけで、煙抜きの“穴”が天井に空いています。そこから煙と一緒にせっかくの暖気が抜けて行ってしまうんですね。
炎からちょっと離れたら、もうダメ。真冬の囲炉裏部屋は氷室のような寒さです。
一方の薪ストーブは燃料こそ囲炉裏と同じながら、鋳物のストーブ本体と煙突の表面が徐々に熱を持ち、部屋全体がじわじわと暖まっていきます。
いわゆる輻射熱と遠赤外線ですね。それが波のように押し寄せてきて、体の深いところを暖めてくれる感じです。
灯油ストーブやエアコンでは味わえない、芯から温まる感覚といいましょうか。
軍配は明らかに薪ストーブに上がります。やっぱり囲炉裏は“滅びの美学”なのかな?