富山県で古民家認定制度が創設されるらしい
2月18日付の読売新聞(電子版)を見ていたら、富山県砺波(となみ)市が古民家認定制度を創設する方針を固めたという記事が載っていました。
定義が曖昧だった古民家に「認定」を与えることで、観光などの活用を促して空き家を減らすのが狙いだそうです。
2011年度は伝統家屋の空き家の実態を把握するため、当初予算案に調査費などとして200万円を計上したと書いてありました。
砺波市のある砺波平野は、日本最大規模の散居村(さんきょそん=広い耕作地の中に家がまばらに点在して、村落を形成しているところ)のふるさととして知られています。
以前、金沢へ旅したとき、北陸道の両側にだだっ広い水田が地の果てまで続いているのを見て仰天したことがありますが、まさしくそこが砺波平野でした。
広大な田んぼのあちらこちらに大きな古民家がポツリ、ポツリと建っています。遠目にもそれは巨大な伝統建築で、地元では「アズマダチ」「マエナガレ」などと呼んでいるそうです。
家の周囲には「カイニョ」という名の屋敷森があって、雨風を巧みに防ぐ工夫が凝らされています。
江戸時代初期にできあがったこの景観を、地元の方々は今日まで大切に残してきました。
ところが、少子化や農家の減少で、維持費のかかる古民家を手放す住民が増加。ボランティア団体が空き家の実態調査を行なったところ、2010年末時点で、市内にある183軒の古民家が空き家状態と判明したそうです。
同市の都市整備課によると、古民家は年代や構造の定義がないため家屋ごとの助成が難しく、現在は屋敷林の間伐などの補助にとどまっているそうです。
「古民家」と認定できれば、県外からの観光や移住などを促すばかりでなく、行政の助成も容易になるといいます。
同課では「住民自身も誇りと責任感を持つようになれば」と期待しているのだとか。
古民家の保存と活用に自治体が包括的に関わるのは、じつに時宜を得たことだと思います。
まさに今、手をつけなければ日本の古民家はまとまりとしての存在価値を失い、ごくまれにしか見かけない“巨大な骨董品”と化してしまいます。
砺波市の散居村のようにコミュニティとしての実体があるうちに、一刻も早く手を打つべきです。
「古民家認定」によって人口減少を食い止め、新たな人口流入と観光収益を目論もうという富山県砺波市は、ある意味、たいへん進歩的・先駆的な自治体だと思います。
同様の動きが安曇野のある長野県でも出てこないかな、と期待する私たちです。

こんなになってしまってからでは手遅れです

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定義が曖昧だった古民家に「認定」を与えることで、観光などの活用を促して空き家を減らすのが狙いだそうです。
2011年度は伝統家屋の空き家の実態を把握するため、当初予算案に調査費などとして200万円を計上したと書いてありました。
砺波市のある砺波平野は、日本最大規模の散居村(さんきょそん=広い耕作地の中に家がまばらに点在して、村落を形成しているところ)のふるさととして知られています。
以前、金沢へ旅したとき、北陸道の両側にだだっ広い水田が地の果てまで続いているのを見て仰天したことがありますが、まさしくそこが砺波平野でした。
広大な田んぼのあちらこちらに大きな古民家がポツリ、ポツリと建っています。遠目にもそれは巨大な伝統建築で、地元では「アズマダチ」「マエナガレ」などと呼んでいるそうです。
家の周囲には「カイニョ」という名の屋敷森があって、雨風を巧みに防ぐ工夫が凝らされています。
江戸時代初期にできあがったこの景観を、地元の方々は今日まで大切に残してきました。
ところが、少子化や農家の減少で、維持費のかかる古民家を手放す住民が増加。ボランティア団体が空き家の実態調査を行なったところ、2010年末時点で、市内にある183軒の古民家が空き家状態と判明したそうです。
同市の都市整備課によると、古民家は年代や構造の定義がないため家屋ごとの助成が難しく、現在は屋敷林の間伐などの補助にとどまっているそうです。
「古民家」と認定できれば、県外からの観光や移住などを促すばかりでなく、行政の助成も容易になるといいます。
同課では「住民自身も誇りと責任感を持つようになれば」と期待しているのだとか。
古民家の保存と活用に自治体が包括的に関わるのは、じつに時宜を得たことだと思います。
まさに今、手をつけなければ日本の古民家はまとまりとしての存在価値を失い、ごくまれにしか見かけない“巨大な骨董品”と化してしまいます。
砺波市の散居村のようにコミュニティとしての実体があるうちに、一刻も早く手を打つべきです。
「古民家認定」によって人口減少を食い止め、新たな人口流入と観光収益を目論もうという富山県砺波市は、ある意味、たいへん進歩的・先駆的な自治体だと思います。
同様の動きが安曇野のある長野県でも出てこないかな、と期待する私たちです。

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