木造校舎を改造した「あ・うん」で、ユニークな創作イタリアンはいかが?
安曇野の銘酒「大雪渓」(だいせっけい)をご存じですか?
明治31(1898)年創業の老舗蔵元です。
お酒の話はいずれまた書きたいと思いますが、この蔵元「大雪渓酒造」近くの県道沿いに、昔の小学校のような建物が建っています。
外観はきれいにペイントされていますが、オール木造の古い校舎風?で、よく見ると「あ・うん」という看板が掛かっているのがわかります。
クルマで前を通るたびに「なんなんだろうなぁ~」と気になっていました。
ある日、校庭のように広い砂利敷きの駐車場にクルマを乗り入れて中を覗くと、果たしてそこはレストランでした。
値段も店の評判もわからないまま、木の扉を開けて一歩、足を踏み入れたら、可愛い木製の靴箱が左右にちんまりと並んでいるではありませんか。
ここでスリッパに履き替えて中に入ると…三方をガラス窓で囲まれた明るく広い店内に、まずびっくり。
天井が高く、床はフローリングというか昔の学校の廊下のようです。
燦々と外光の差し込む大部屋のところどころにテーブルが置かれています。
「以前、ここは保育園だったんですよ」
お店の方に尋ねて、ようやく謎が解けました。
最近、都会では統廃合して空き家になった小学校をアトリエやショップに貸し出すところが増えていますが、保育園の元園舎をレストランに改装した例は知りませんでした。
安普請ではない古き良き学舎(まなびや)のたたずまいが、ちょっと珍しいというか懐かしい印象です。
なにより空間に余裕があって、テーブルとテーブルの間隔を思い切り広く取っているのが魅力です。
メニューを見ると、創作イタリアンとあります。
試しに3000円のディナーコースを選びました。
これがおいしいんですね。
巷には“創作ホニャララ”をうたったレストランが珍しくありませんが、シェフの味覚が悪かったりすると、創作が裏目に出てひたすら怪しくまずい料理になったりします。
創作しなくていいから伝統の味を素直に出してよ、と言いたくなるような残念なレストランが結構あるものです。
メニューの「創作イタリアン」という文字を見た瞬間、そんな疑惑が頭をかすめたのですが、前菜を箸でつまんで口に入れた途端に、余計なことを考えた自分が浅ましく思えてきました。
それほど味付けが微妙に上品で、旬の素材の魅力を引き出すような工夫がされているんですね。
まさにビンゴ!大当たりのレストランでした。
しかも、ディナーが3000円からとは、リーズナブルではありませんか。
聞けばこのお店、以前は北アルプスを一望できる小高い丘の中腹にあったものを、数年前にこちらに移したのだそうです。
今は田んぼと地続きなので、北アルプスを“見上げる”感じですが、それでも元保育園の窓から眺める山々は壮観そのもの。
おいしいうえに景色も楽しめるレトロなレストラン。ぜひ、お立ち寄りを!
明治31(1898)年創業の老舗蔵元です。
お酒の話はいずれまた書きたいと思いますが、この蔵元「大雪渓酒造」近くの県道沿いに、昔の小学校のような建物が建っています。
外観はきれいにペイントされていますが、オール木造の古い校舎風?で、よく見ると「あ・うん」という看板が掛かっているのがわかります。
クルマで前を通るたびに「なんなんだろうなぁ~」と気になっていました。
ある日、校庭のように広い砂利敷きの駐車場にクルマを乗り入れて中を覗くと、果たしてそこはレストランでした。
値段も店の評判もわからないまま、木の扉を開けて一歩、足を踏み入れたら、可愛い木製の靴箱が左右にちんまりと並んでいるではありませんか。
ここでスリッパに履き替えて中に入ると…三方をガラス窓で囲まれた明るく広い店内に、まずびっくり。
天井が高く、床はフローリングというか昔の学校の廊下のようです。
燦々と外光の差し込む大部屋のところどころにテーブルが置かれています。
「以前、ここは保育園だったんですよ」
お店の方に尋ねて、ようやく謎が解けました。
最近、都会では統廃合して空き家になった小学校をアトリエやショップに貸し出すところが増えていますが、保育園の元園舎をレストランに改装した例は知りませんでした。
安普請ではない古き良き学舎(まなびや)のたたずまいが、ちょっと珍しいというか懐かしい印象です。
なにより空間に余裕があって、テーブルとテーブルの間隔を思い切り広く取っているのが魅力です。
メニューを見ると、創作イタリアンとあります。
試しに3000円のディナーコースを選びました。
これがおいしいんですね。
巷には“創作ホニャララ”をうたったレストランが珍しくありませんが、シェフの味覚が悪かったりすると、創作が裏目に出てひたすら怪しくまずい料理になったりします。
創作しなくていいから伝統の味を素直に出してよ、と言いたくなるような残念なレストランが結構あるものです。
メニューの「創作イタリアン」という文字を見た瞬間、そんな疑惑が頭をかすめたのですが、前菜を箸でつまんで口に入れた途端に、余計なことを考えた自分が浅ましく思えてきました。
それほど味付けが微妙に上品で、旬の素材の魅力を引き出すような工夫がされているんですね。
まさにビンゴ!大当たりのレストランでした。
しかも、ディナーが3000円からとは、リーズナブルではありませんか。
聞けばこのお店、以前は北アルプスを一望できる小高い丘の中腹にあったものを、数年前にこちらに移したのだそうです。
今は田んぼと地続きなので、北アルプスを“見上げる”感じですが、それでも元保育園の窓から眺める山々は壮観そのもの。
おいしいうえに景色も楽しめるレトロなレストラン。ぜひ、お立ち寄りを!
「あ・うん」