fc2ブログ

床の間の下に開いている“四角い穴”の正体は??

2015012201.jpg


 昔ながらの和室の床の間には、左右のどちら側かに違い棚や引き戸をあしらった「床脇(とこわき)」という空間が隣接しています。

 我が家の場合、床の間の両サイドに床脇が配置されていて、少々、大袈裟な印象があります。

 さて、この床脇と床の間の間の壁をよく見ると、床に接した下の部分が四角くくり抜かれ、素通しになっていることがあります。

2015012202.jpg


 我が家では、時々、チワワが通り抜けたりするぐらいで、ほとんど何の役にも立っていません。

 かねがね、何のための穴なんだろう? とギモンでした。

 先日、読んでいた本の中に、この穴のことが書いてありました。

 なんと「狆潜り(ちんくぐり)」という立派な名前が付いているんだそうです。

 狆潜り、つまり犬のチンがくぐるぐらいの小さな開口部、という意味でしょう。

 道理でチワワがウロチョロ通り抜けるわけです。

 ですが、本来はチンだのチワワだのの通り道として造られたわけではなく、床脇の奥まで外光を採り入れるための建築上の工夫だったようです。

2015012203.jpg


 写真をご覧ください。狆潜りを通って表の明かりが差し込んでいるのがおわかりいただけると思います。

 また、それとは別に「狆潜り=朕潜り」だとする異説もあるようです。

 朕とは「朕思ふに…」のチン。天皇やお殿様などのやんごとなきお方が自分のことを言うときに使う一人称です。

 もともと床の間は武家屋敷で誕生し、時代が下って一般家屋にも普及したそうです。戦国武将が敵の不意打ちに遭って逃げる際に、ここをくぐり抜けたとも言われているんだとか。

 戦乱の世の名残りというわけですね。なるほどなぁ。


人気ブログランキングへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 古民家暮らしへ  にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 安曇野情報へ  
ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。




テーマ : 信州
ジャンル : 地域情報

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
ブログランキング
ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。
人気ブログランキングへ

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 古民家暮らしへ

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 安曇野情報へ
本文検索キーワード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR