出たぁ~!森のクマさんに接近遭遇!!
先日、「一度は食べてみたい?熊汁」の項で、
今年は全国各地でクマの姿が頻繁に確認されています。
エサの木の実が不作のうえ、春に大発生したマイマイガが木の葉を食べ尽くしてしまい、
異例の食糧難に陥っているのだそうです。
と書きました。
じつはその後も安曇野周辺ではクマの目撃情報が後を絶ちません。
10月6日には、安曇野市穂高有明の小学校近くの雑木林に体長1.5メートルのクマが現れ、射殺されました。
同じ日にJR穂高駅近くでも、別のクマが道路を横断していたという通報が警察に寄せられています。
冬ごもりを前に、クマさんも必死なんですね。
そんなクマ騒ぎの絶えない穂高の山道で、先日、ついにと言いましょうか、私たちもクマに遭遇してしまったのです。
場所は、穂高有明から中房温泉に向かう県道327号線。有明山神社から2キロほど奥まったあたりの路上でのことでした。
クルマの前方に、背中の大きなサルのような動物が蹲(うずくま)っているので徐行して近づくと、その生き物がおもむろに振り返りました。
なんと!三角形の顔にペタンとした黒い鼻。小さな黒い目。全身真っ黒の毛に覆われたクマだったのです。
体長は1メートルぐらいの子グマで、クルマが3メートルぐらいまで接近すると、やおら腰を上げて山側の森に逃げ込みました。
あわててカメラを掴んで撮ったのが、こちらです。茂みに顔を隠しているので何だかわからない写真になってしまいましたが、黒く丸い部分がクマのお尻です。
子グマは草むらの間からしばらく私たちの様子を見ていましたが、立ち退かないと思ったのか、山の奥へと歩き去って行きました。
それから3時間ほど後のこと。同じ道を里へ引き返して、ちょうどさきほどの遭遇地点へ差しかかったところ、なんと!件(くだん)のクマさんが、またしてもアスファルトの上で日光浴をしているではありませんか!
今度もクルマのエンジン音に渋々といった感じで腰を上げ、山側の土手をのそのそと上って行きました。
復路で再会したクマさんのシルエット写真が、こちらです。
私たちはクマが出た!と大騒ぎでしたが、明らかにここいらは野生動物のテリトリーなわけで、クマにしてみれば昼寝を邪魔されて迷惑千万だったのでしょう。
最初に出会った瞬間こそ背筋に冷たいモノが流れましたが、見慣れてしまえば、姿といい所作といい、かなり愛すべき森のクマさんなのでした。