ホタルブクロにホタルが纏わりついて…
庭に群生するホタルブクロが、いま薄紫の可憐な花を咲かせています。
釣り鐘状の花は、ハチたちの大のお気に入りらしく、ミツバチやらクマバチがやってきては、せっせと出入りしています。
そんなハチたちに混じって、1匹の見慣れない昆虫がホタルブクロのまわりをうろついていました。
蜜が目当てではないのか、花には興味を示さず、葉っぱに停まってウダウダしています。
首のあたりに赤い斑点がふたつ。あれ、もしやこの虫、ホタルでは?
そう思ってよく観察すると、たしかにホタルです。こんな高原の尾根のてっぺんに、なぜまたホタルが舞い降りたのでしょうか。
そういえば、数日前から、夜、庭の外れの木陰で黄緑色の怪しい光が明滅していました。あまりにもか細い光だったので、気にも留めませんでしたが、あれがホタルだったのでしょう。
我が家の西側の斜面を下っていくと、沢に出ます。昔はそこから水を汲み上げて生活していたそうですが、水道の普及以来、沢へ下る道は消えてなくなり、今はもっばらおサルが往来するばかりです。
たぶん、ホタルはこの“獣道”を見下ろしながら、下の沢からふらふら上ってきたのでしょう。
あるいは、森の中で生まれ育ったヒメボタルの仲間なのかもしれません。
ホタルブクロの提灯の中に入って光ってくれれば、ちょっとした風流なんですが。
今度見つけたら、捕まえて花の中に入れ、光ってもらおうかな…なんて思っています。