蝶々が輪舞する季節になりました
蒸し暑い季節になると、庭の草木にぶら下がった蛹(さなぎ)から一斉に蝶や蛾が羽化を始めます。
朝、雨戸を開けると、変わった形の蝶や美しい姿をした蛾がいつの間にか集まってきて、ガラス戸に吸い付くようにして止まります。
その姿を室内から眺めるのが結構面白いことに、最近、気がつきました。
というのは、蝶や蛾の体の裏側というか腹側をじっくり観察できるのです。
特に鳥の嘴(くちばし)のような形をした口と複眼のバランスを眺めていると、人相ならぬ虫相も虫それぞれだなぁ…と妙な感慨を覚えたりします。
蝶々たちが羽を休めてじっと動かない場合は、そっとガラス戸を開けて濡れ縁へ。今度は表側(背中側)から羽の形や鮮やかな色彩、模様をじっくり観察します。
背中の模様は心理検査の時に使う「ロールシャッハ・テスト」のインクの滲みみたいです。ドクロに見えたり風車に見えたりして、飽きることがありません。
虫嫌いの人にはひたすら気色の悪い話かもしれませんが、日々、虫にまみれて暮らしていると、そんな楽しみ方もできるようになるから不思議です。