野ネズミさんと糸ようじ
洗面台の下に野ネズミが巣を作っていたことは、以前、「野ネズミさん、石鹸チーズはおいしいの?」でご報告しました。
その時は、「きっとこの巣を作ったネズミも、我が家の食糧事情に絶望して寂しく去っていったのでしょう。」
などと過去形で考えていたのですが、その後も、化粧用のコットンがいつの間にか減っていたり、糸ようじが束になって奥のほうに移動していたりと、疑惑の痕跡がちらほら見てとれました。
そんなある晩、歯磨きを忘れたことに気づいて寝床から起き出し、洗面台の前に立つと、
コトリ、コトコト…。
かすかな音が足下のほうから聞こえてきます。
不審に思って観音開きの扉を開けると…小さな野ネズミが糸ようじを引っ張って、今まさにどこかへ出かけようとしているのに出くわしました。
大慌てで近くにあったカメラで撮ったのが、この写真。ボケボケですが、おわかりいただけるでしょうか。
ネズミも突然、現れた人間に仰天したらしく、洗面台から飛び出すと、壁伝いに部屋を横切り、斜交いに漆喰壁に渡した補強用の柱をよじ登って茅葺き屋根の裏側に逃げ込みました。
翌朝、洗面台の内外を徹底的に掃除して、おネズが持ち運べそうな糸ようじやコットン類はすべて撤去しました。
それにしても、糸ようじなんか何に使いたかったんでしょう。巣の材料には向いていないと思うのですが。
以来、室内で野ネズミの姿を見かけることはなくなりました。いや、この馬鹿デカイ家のどこか別の場所にこっそり移動しただけなのかもしれませんが。
ネズミと人の知恵比べですね。
その時は、「きっとこの巣を作ったネズミも、我が家の食糧事情に絶望して寂しく去っていったのでしょう。」
などと過去形で考えていたのですが、その後も、化粧用のコットンがいつの間にか減っていたり、糸ようじが束になって奥のほうに移動していたりと、疑惑の痕跡がちらほら見てとれました。
そんなある晩、歯磨きを忘れたことに気づいて寝床から起き出し、洗面台の前に立つと、
コトリ、コトコト…。
かすかな音が足下のほうから聞こえてきます。
不審に思って観音開きの扉を開けると…小さな野ネズミが糸ようじを引っ張って、今まさにどこかへ出かけようとしているのに出くわしました。
大慌てで近くにあったカメラで撮ったのが、この写真。ボケボケですが、おわかりいただけるでしょうか。
ネズミも突然、現れた人間に仰天したらしく、洗面台から飛び出すと、壁伝いに部屋を横切り、斜交いに漆喰壁に渡した補強用の柱をよじ登って茅葺き屋根の裏側に逃げ込みました。
翌朝、洗面台の内外を徹底的に掃除して、おネズが持ち運べそうな糸ようじやコットン類はすべて撤去しました。
それにしても、糸ようじなんか何に使いたかったんでしょう。巣の材料には向いていないと思うのですが。
以来、室内で野ネズミの姿を見かけることはなくなりました。いや、この馬鹿デカイ家のどこか別の場所にこっそり移動しただけなのかもしれませんが。
ネズミと人の知恵比べですね。