生活道路の通行止めはつらいよ
私たちの住まいは、安曇野の里からクルマで10分ほど山間に分け入った高原地帯にあります。
九十九折(つづらおれ)をうねうねと登り、細い尾根伝いに延びる一本道をひたすら走ると、やがて古民家が立ち並ぶ集落が姿を現します。
まさに人里離れた「まんが日本昔ばなし」の世界なんですが、厄介なのは生活道路が一本しかないのです。
買い物に出かけるにも病院や役場へ行くにも、たったひとつの道をたどって里へ下るしかありません。
地震や地滑りでこの道が不通になったらそれこそ大事で、自衛隊のヘリで迎えに来てもらわなければ、間違いなく孤立してしまうはずです。
そんなわけで、過去数十年にわたってこの一本道の拡幅工事が続けられてきました。
その工事が、昨年末から我が家のすぐ手前で始まっています。

崖に杭を打ち込んで盛土をし、一車線しかない道幅を広げる工事です。
重機の置き場にも不自由するような狭い通りなので、日中の大半の時間、通行止めにして作業が進められています。
問題はその通行止めの時間の“長さ”なんです。

①午前9時~午前9時30分(30分間)
②正午~午後1時(60分間)
③午後3時30分~午後3時50分(20分間)
なんと日中、通行が許されるのはこの3回だけ。残りの時間帯はクルマの通行を完全にシャットアウトして作業が続けられています。
午後4時50分以降、翌朝の8時までは通行フリーになりますが、街灯もない山里ですからもともと夜間の往来はほとんどありません。集落のみなさんにとって、昼間だけが里との間を行き来する貴重な時間帯なんです。
工事がスタートして4ヶ月が経ちましたが、通行止めが解除されると軽トラが一列になって山を登ったり下ったりする光景が毎日、繰り返されています。
エライなぁ、と感心するのは宅配便の軽トラ。通行止めが解除されるといの一番に集落に飛び込んできて、しゃにむに走り回ります。そして再び通行止めになるギリギリのタイミングで工事区間を通過して里へ戻っていきます。
今回の工事は4月半ばまでの予定ですが、集落の人たちに聞くと誰もそれまでに終了するとは思っていないようです。
「来年か、ひょっとしたら再来年かその先までかかるんでないか」
それまでは不便な日々が続くわけですが、みなさん驚くほど忍耐強いといいましょうか、気長に構えていらっしゃいます。
なんだか筋金入りのスローライフのような気がしてきました。

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九十九折(つづらおれ)をうねうねと登り、細い尾根伝いに延びる一本道をひたすら走ると、やがて古民家が立ち並ぶ集落が姿を現します。
まさに人里離れた「まんが日本昔ばなし」の世界なんですが、厄介なのは生活道路が一本しかないのです。
買い物に出かけるにも病院や役場へ行くにも、たったひとつの道をたどって里へ下るしかありません。
地震や地滑りでこの道が不通になったらそれこそ大事で、自衛隊のヘリで迎えに来てもらわなければ、間違いなく孤立してしまうはずです。
そんなわけで、過去数十年にわたってこの一本道の拡幅工事が続けられてきました。
その工事が、昨年末から我が家のすぐ手前で始まっています。

崖に杭を打ち込んで盛土をし、一車線しかない道幅を広げる工事です。
重機の置き場にも不自由するような狭い通りなので、日中の大半の時間、通行止めにして作業が進められています。
問題はその通行止めの時間の“長さ”なんです。

①午前9時~午前9時30分(30分間)
②正午~午後1時(60分間)
③午後3時30分~午後3時50分(20分間)
なんと日中、通行が許されるのはこの3回だけ。残りの時間帯はクルマの通行を完全にシャットアウトして作業が続けられています。
午後4時50分以降、翌朝の8時までは通行フリーになりますが、街灯もない山里ですからもともと夜間の往来はほとんどありません。集落のみなさんにとって、昼間だけが里との間を行き来する貴重な時間帯なんです。
工事がスタートして4ヶ月が経ちましたが、通行止めが解除されると軽トラが一列になって山を登ったり下ったりする光景が毎日、繰り返されています。
エライなぁ、と感心するのは宅配便の軽トラ。通行止めが解除されるといの一番に集落に飛び込んできて、しゃにむに走り回ります。そして再び通行止めになるギリギリのタイミングで工事区間を通過して里へ戻っていきます。
今回の工事は4月半ばまでの予定ですが、集落の人たちに聞くと誰もそれまでに終了するとは思っていないようです。
「来年か、ひょっとしたら再来年かその先までかかるんでないか」
それまでは不便な日々が続くわけですが、みなさん驚くほど忍耐強いといいましょうか、気長に構えていらっしゃいます。
なんだか筋金入りのスローライフのような気がしてきました。



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