天井近くの覗き穴と落武者のこと
引っ越して間もない頃、和室の天井付近の壁に20×15センチほどの長方形の穴が開いているのに気づきました。

明らかに人の手で造作したようですが、穴の位置といい大きさといい中途半端で、一体何のために開けられたのか見当がつきません。

穴の向こうは屋根裏につながっています。
「換気口なんじゃない?」というのが家族の意見でした。

そんなある日のこと、この家の前々オーナーさんが前触れもなく訪ねてきました。前々オーナーである元・地主さんは、和室の天井近くを見上げて、
「あの四角い覗き穴のようなの、何だかわかりますか? あそこはね、その裏側に矢を番(つが)えた人が潜んで、客人が主人に斬りつけるようなことがあった時に、すぐに仕留められるようにするための穴だったんだそうですよ」
と、意外な話を教えてくれました。

以前、この家は現在の場所から沢伝いにさらに山の奥深くへ入った場所に建っていたのだそうです。
「落ち武者の家だったんだとか。それを私の何代も何代も前のご先祖様が買い取って、ここへ移したんだと聞いてます。壁の覗き穴は落ち武者屋敷の名残りで、余所者が初めて訪ねてきたときには、まずこの穴の反対側の席に座らせて屋根裏から密かに監視をしたそうです」
なんと! この家は元々、落ち武者屋敷だったというのです!
以前、読んだ本には戦国時代から江戸時代初期にかけて、戦に敗れた多くの武士が山間部に逃げ込み、土着して百姓になったとありましたが、我が家もそんな元・敗残兵の住まいだったのかもしれません。
う~む、古民家に歴史あり、ですね。

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明らかに人の手で造作したようですが、穴の位置といい大きさといい中途半端で、一体何のために開けられたのか見当がつきません。

穴の向こうは屋根裏につながっています。
「換気口なんじゃない?」というのが家族の意見でした。

そんなある日のこと、この家の前々オーナーさんが前触れもなく訪ねてきました。前々オーナーである元・地主さんは、和室の天井近くを見上げて、
「あの四角い覗き穴のようなの、何だかわかりますか? あそこはね、その裏側に矢を番(つが)えた人が潜んで、客人が主人に斬りつけるようなことがあった時に、すぐに仕留められるようにするための穴だったんだそうですよ」
と、意外な話を教えてくれました。

以前、この家は現在の場所から沢伝いにさらに山の奥深くへ入った場所に建っていたのだそうです。
「落ち武者の家だったんだとか。それを私の何代も何代も前のご先祖様が買い取って、ここへ移したんだと聞いてます。壁の覗き穴は落ち武者屋敷の名残りで、余所者が初めて訪ねてきたときには、まずこの穴の反対側の席に座らせて屋根裏から密かに監視をしたそうです」
なんと! この家は元々、落ち武者屋敷だったというのです!
以前、読んだ本には戦国時代から江戸時代初期にかけて、戦に敗れた多くの武士が山間部に逃げ込み、土着して百姓になったとありましたが、我が家もそんな元・敗残兵の住まいだったのかもしれません。
う~む、古民家に歴史あり、ですね。



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