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築141年じゃなくて、移築後141年でした!

 我が家の築年が登記簿に「明治1年」と記載されていることについては「私たちの家のこと」の項に書きました。明治元年は西暦1868年ですから、購入した時点で141年が経過していた計算になります。

 「築141年か……相当、古いなぁ~♪」

 と無闇に感心していたある日のこと、見知らぬお年寄りがひょっこり訪ねていらっしゃいました。聞けばこの方、20年前に前オーナーにこの家を売った地主さん……つまり、元々の持ち主だったのです。

 前々オーナーの元・地主さんは、家の来歴について興味の尽きないお話をたっぷり聞かせてくれました。機会があればこのブログでも紹介したいと思っていますが、驚いたのは家の築年数についてでした。

 登記簿に「明治1年」と書いてありますが、と尋ねると前々オーナーの元・地主さんは首を振って、

 「いやいや、それはこの土地に家を移築した年のことでしょう」

 と言うのです。じつはこの建物は、それより遥か昔、安曇野からさらに山奥に分け入った山間部に建てられたもので、江戸時代の終わりか明治の初め頃に一旦、バラバラに解体されてこの場所に移ってきたのだそうです。

 「ほら、ごらんなさい。ここにその時の跡が残っているから」

 そう言って元・地主さんは縁側の天井板を指さしました。よく見ると、板の表面に墨字で符号とともに「七号」「八号」……連番が記してあります。解体した家のパーツを復元する際に、大工さんが間違わないよう目印を付けた跡だそうです。

天井板のこの部分に……
天井板のこの部分に……

符号とともに「七号」「八号」……連番が記してあります。
符号とともに「七号」「八号」……連番が記してあります。

 とすると一体全体、建ってからどれぐらい年月を経ているのでしょうか?

 「いやあ、相当古いとは聞いているけどね、何の記録も残っていないからねぇ……」

 元・地主さんは、まず間違いなく150年以上は経過しているだろうと呟いておられました。

 ことによると我が家は、明治元年に「古民家再生」されて今の場所に建て直された物件なのかもしれません。明治元年の時点で、すでに古民家だった可能性すらありそうです。

 伝統的な日本家屋の持ちの良さというか、生命力の強さを痛感した次第です。

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プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

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