河原に熱湯がブクブクブク…秘湯・湯俣温泉は最高です!
安曇野からクルマでおよそ1時間の山の中に、七倉ダムという東電のダムがあります。その先、一般車は通行止めなのでここでクルマを乗り捨てて、地元のタクシー会社が運行する専用タクシーを拾ってさらに奥を目ざすと、やがて高瀬ダムに突き当たります。
高瀬ダムはかの有名な黒部ダムの隣にあるロックフィルダムで、岩を176メートルの高さまで積み重ねて水をせき止めています。真下に立って見上げると、その威容に目がくらくらしてきます。なんでも発電量では黒部ダムを凌ぐ東電屈指の水力発電所を擁しているのだとか。

高瀬ダム。高さ176メートルだそうです
ダムの上流にはエメラルド色の人工湖が広がり、湖畔に沿って遊歩道が整備されています。遊歩道を1時間半ほど歩くと森に突き当たります。ここから徒歩でさらに1時間あまり入ったところに、秘湯「湯俣温泉」があります。

人工湖に映る北アルプスの山々
「湯俣」とは“湯の股”の意味で、水俣川と湯俣川というふたつの川が合流する河原に硫黄泉がブクブクと湧いています。
10月初旬に訪ねてみました。手入れの行き届いた森の中の一本道を川の流れに沿って歩いて行くと、やがてツーンと硫黄の臭いがしてきます。

マリンブルーの川
川の水が鮮やかなマリンブルーに変わり、岩だらけの河川敷の向こうに山小屋がポツンと1軒、見えてきます。「湯俣温泉 晴嵐荘」です。

河原に建っているのが清嵐荘です
ここは、かの有名な槍ヶ岳北面や野口五郎岳へ登山する人にとってのベースキャンプ。重装備の山男や山オバサンが1泊9000円(2食付き)を払って宿泊します。最近は、若い山ガールの姿もちらほら見られるようです。
温泉は、晴嵐荘の内湯(日帰り料金は500円)がおすすめですが、清嵐荘からさらに川沿いを20分ほど登ると、湯気がもうもうと立ち上る河原に出ます。川の周辺や川底から90度近い熱湯がブクブク音を立てて湧いているんです。

源泉はこの河原
河原の石を拾い集めて即席の湯船を作り、水着姿で露天風呂を楽しんでいる人たちもいますが、温泉と流水をほどよい具合に混ぜるのが難しくて、うっかりすると火傷を負ってしまいそうです。
私たちは全身浴を諦め、足湯にしました。切り立った山間にのぞくアルプスの山々を眺めながら川の流れに浸す足湯は絶品です。

足湯が最高です
対岸に直径2メートルぐらいありそうな奇岩が見えます。キューピーちゃんの頭のような格好をしていて、てっぺんから湯が滴り、周囲にはものすごい量の湯気が立ち上っています。
これは「噴湯丘」といわれる湯の花の堆積物でできた岩で、史跡名勝天然記念物に指定されているそうです。文化庁のデータベースによると、正式名称は「高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石」といいます。

正面のおっぱいみたいなのが「噴湯丘」です
鼻を刺すような硫黄の臭いと温泉の湯気に川のせせらぎが重なって、なんとも異様な大自然の光景です。
たっぷり足湯を楽しんでから、今度は晴嵐荘の内湯に入りました。

晴嵐荘。500円で日帰り温泉も可
こちらは男湯・女湯に分かれていますが、脱衣所も簡素なら洗い場も殺風景。どこかのお宅のお風呂を借りているような印象です。
しかし、素晴らしいのは一にも二にも泉質です。マリンブルーの湯船に足を差し入れた瞬間から、揉み込まれるような適度な刺激と滑らかな感触に包まれてしまいます。

マリンブルーの湯船
成分表によると水温は54.9度ですが、河原から引き込む間に適度に下がり、40度あまりの絶妙な温度になっているようです。

成分表。なんだかおっかない病気に効くようです
このお湯に入るためにだけでも、片道3時間近くを歩く価値はあると思います。ただし朝一番に高瀬ダムに到着する覚悟じゃないと、日帰りは無理。根性なしの私たちは登山客に混じって山小屋に一泊し、何度も温泉に浸かりました。
トレッキング好きの方には、おすすめの超穴場ですよ!
【湯俣温泉】(営業期間は7月上旬~10月上旬)
大きな地図で見る

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高瀬ダムはかの有名な黒部ダムの隣にあるロックフィルダムで、岩を176メートルの高さまで積み重ねて水をせき止めています。真下に立って見上げると、その威容に目がくらくらしてきます。なんでも発電量では黒部ダムを凌ぐ東電屈指の水力発電所を擁しているのだとか。

高瀬ダム。高さ176メートルだそうです
ダムの上流にはエメラルド色の人工湖が広がり、湖畔に沿って遊歩道が整備されています。遊歩道を1時間半ほど歩くと森に突き当たります。ここから徒歩でさらに1時間あまり入ったところに、秘湯「湯俣温泉」があります。

人工湖に映る北アルプスの山々
「湯俣」とは“湯の股”の意味で、水俣川と湯俣川というふたつの川が合流する河原に硫黄泉がブクブクと湧いています。
10月初旬に訪ねてみました。手入れの行き届いた森の中の一本道を川の流れに沿って歩いて行くと、やがてツーンと硫黄の臭いがしてきます。

マリンブルーの川
川の水が鮮やかなマリンブルーに変わり、岩だらけの河川敷の向こうに山小屋がポツンと1軒、見えてきます。「湯俣温泉 晴嵐荘」です。

河原に建っているのが清嵐荘です
ここは、かの有名な槍ヶ岳北面や野口五郎岳へ登山する人にとってのベースキャンプ。重装備の山男や山オバサンが1泊9000円(2食付き)を払って宿泊します。最近は、若い山ガールの姿もちらほら見られるようです。
温泉は、晴嵐荘の内湯(日帰り料金は500円)がおすすめですが、清嵐荘からさらに川沿いを20分ほど登ると、湯気がもうもうと立ち上る河原に出ます。川の周辺や川底から90度近い熱湯がブクブク音を立てて湧いているんです。

源泉はこの河原
河原の石を拾い集めて即席の湯船を作り、水着姿で露天風呂を楽しんでいる人たちもいますが、温泉と流水をほどよい具合に混ぜるのが難しくて、うっかりすると火傷を負ってしまいそうです。
私たちは全身浴を諦め、足湯にしました。切り立った山間にのぞくアルプスの山々を眺めながら川の流れに浸す足湯は絶品です。

足湯が最高です
対岸に直径2メートルぐらいありそうな奇岩が見えます。キューピーちゃんの頭のような格好をしていて、てっぺんから湯が滴り、周囲にはものすごい量の湯気が立ち上っています。
これは「噴湯丘」といわれる湯の花の堆積物でできた岩で、史跡名勝天然記念物に指定されているそうです。文化庁のデータベースによると、正式名称は「高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石」といいます。

正面のおっぱいみたいなのが「噴湯丘」です
鼻を刺すような硫黄の臭いと温泉の湯気に川のせせらぎが重なって、なんとも異様な大自然の光景です。
たっぷり足湯を楽しんでから、今度は晴嵐荘の内湯に入りました。

晴嵐荘。500円で日帰り温泉も可
こちらは男湯・女湯に分かれていますが、脱衣所も簡素なら洗い場も殺風景。どこかのお宅のお風呂を借りているような印象です。
しかし、素晴らしいのは一にも二にも泉質です。マリンブルーの湯船に足を差し入れた瞬間から、揉み込まれるような適度な刺激と滑らかな感触に包まれてしまいます。

マリンブルーの湯船
成分表によると水温は54.9度ですが、河原から引き込む間に適度に下がり、40度あまりの絶妙な温度になっているようです。

成分表。なんだかおっかない病気に効くようです
このお湯に入るためにだけでも、片道3時間近くを歩く価値はあると思います。ただし朝一番に高瀬ダムに到着する覚悟じゃないと、日帰りは無理。根性なしの私たちは登山客に混じって山小屋に一泊し、何度も温泉に浸かりました。
トレッキング好きの方には、おすすめの超穴場ですよ!
【湯俣温泉】(営業期間は7月上旬~10月上旬)
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