キクイモは秋の菜の花?
犬のさんぽみちを縁取るように黄色い花の帯が続いています。
遠くから眺めると菜の花畑みたいですが、じつは背丈が3メートル近くもあって、てっぺんには菊に似た花がたくさん付いています。
キクイモです。
花が終わって茎が枯れ始めた頃に掘り起こすと、ショウガをゴツくしたようなイモ(塊茎)が出てきます。
このイモ、多糖類のイヌリンを含む食物繊維が豊富に含まれることから、近年、健康食品の原料として注目されています。
10月下旬になると地元の直売所に並ぶので、何度かサラダにして食べてみましたが、シャキシャキとした食感はあるもののちょっと味気なくて、生食するには物足りません。
この畑のキクイモも、たぶん健康食品や果糖など加工品の原材料になるんじゃないでしょうか。
台風が過ぎ去った翌日、いつもの道には倒れかかったキクイモの茎が足元にバラバラと広がり、地面すれすれに花が咲いていました。
道を塞がれたヨークシャーテリアは歩きにくそう。黄色い花弁を横目で睨みながら、恨めしそうに歩いていました。
一花手折って持ち帰り、トイレの一輪挿しに飾ってみました。
鮮やかな色彩の花弁が四方にくっきりと伸びているのが明るく、見ているうちに元気になります。
日持ちもよくて、切り花としても楽しめる“秋の菜の花”です。