キジの鳴き声は「ケーン」というより悲鳴に近い?
里の家を縄張りにしているオスのキジが、早朝から大声で鳴いています。
一般にキジは「ケーン、ケーン」と鳴くことになっていますが、間近で聞くその声は「ケーン、ケーン」なんて可愛らしいものじゃありません。
あえてオノマトペ的に表現するなら「ギュウェン、ギュウェン!!」てなところでしょうか。
首を絞められたニワトリの悲鳴と言ったほうが近いと思います。
とにかく大音量で、腹の底(というより喉の奥)から絞り出すように放出される相当おかしな掠(かす)れ声。朝っぱらから鳴かれると、寝覚めが悪いったらありゃしません。
とは言うものの愛すべき我が家の住人(じゃなかった住鳥)ですので、付かず離れず付き合うことにしています。
今朝も庭の外れに居座って、あたりを睥睨(へいげい)しているオスに出くわしました。
見ればハート型の顔が真っ赤。繁殖期に入った印です。
しばらくあたりを見回していましたが、突然、飛び立つように体を低くして翼を広げたと思ったら、
「ギュウェン、ギュウェン!!」
声を限りに叫びました。まさに雄叫び。
二声(ふたこえ)鳴くと、何事もなかったように翼を閉じてあっちをキョロキョロ、こっちをキョロキョロ。
メスの姿を探しているのでしょう。
かなり騒々しくてはた迷惑な求愛活動です。ただ、見た目も行動も派手ですが、憎めないヤツではあります。