まだら雪の間を動いているのはネズミ?それとも...
朝食をとりながら窓の外のブルーベリー畑を見るともなしに見ていたら、雪がまだらに解けた立木の足元を何かが動いているのが目に止まりました。
ネズミでしょうか? いや、ネズミにしては動きがそれほどすばしっこくないようです。目を凝らしても枯れ葉に紛れて正体不明なのが気になります。
大体このあたりなんですが、写真を見てわかりますか?
カメラを持ち出して目一杯クローズアップしたら、ははぁ。
野鳥の背中でした。それにしても、周囲の枯れ葉に見事に溶け込んで存在を巧みに消しています。
しばらく眺めていると、やっと雪のほうに向かって歩き出してくれました。
カラスよりひと回り小さく、ムクドリぐらいの大きさです。胸から下腹にかけて黒いウロコ模様があるのを手がかりに図鑑で調べたら、ツグミでした。
ツグミは冬の間、林から畑などの開けた場所に下りてきて、地中のミミズなどを食べて越冬するそうです。
図鑑には乾いた声で「クィクィ」と鳴くと書いてありますが、このツグミは食事に熱中しているせいかほとんど鳴かず、枯れ葉の中にひたすら顔を埋めていました。
姿勢を低くしてブルーベリーの足元を歩き回ること30分。ふいに林のほうへ飛んでいきました。擬態上手な忍者のような鳥でした。