白馬五竜高山植物園で夏の花を楽しむ
安曇野からクルマで北へ1時間弱。冬はスキー場になるエイブル白馬五竜アルプス平に「白馬五竜高山植物園」があります。
標高1515メートルですから高山というにはやや標高が足りませんが、希少な高山植物がていねいに植栽されていて愛好家には堪(こた)えられないスポットです。
8月上旬の平日に夏の花々を愛でに行ってきました。
この日、白馬村の最高気温は32度。湿度も高く、終日イヤな暑さでした。
麓からゴンドラに揺られてアルプス平駅に到着すると、下界よりいくらか涼しい気がします。
夏休みの真っ最中のはずですが人影はまばら。コロナ禍でみなさん外出を自粛しているのでしょう。
ゆるやかな斜面に濃いピンクの花が咲き乱れています。シモツケソウです。
その手前の青紫色のシュッとした花はクガイソウ。
斜面伝いに見晴らしの良い丘に上りました。眼下に白馬村が広がります。
ここで高山植物園は終わり、その先はアルプス平自然遊歩道につながっています。
遊歩道をたどって地蔵の沼~地蔵の頭と呼ばれる一帯を散策しました。
先方に見えるケルンが標高1676メートルの地蔵の頭です。ケルンの横に立つと眼前に山々が連なっています。
新潟県の雨飾山から妙高山、戸隠連峰、苗場山、草津白根山、浅間山、八ヶ岳連峰、秩父山地までが一望のもとに見渡せる、なかなかのビューポイントです。
地蔵の頭を少し下ったところにリフト乗り場があります。最近、きれいに整備されたらしく、ビーチリゾートのようなウッドデッキからはまだ真新しい木の香りがしてきそうでした。
でもそこに観光客の姿はありません。パラソルが風に吹かれてバタバタと鳴っているのが寂しげでした。
リフト乗り場の周辺はコオニユリやニッコウキスゲの群生地。
よく見るとニッコウキスゲの花の先にトンボが止まっています。山のてっぺんは、もう秋なんですね。