新築?の巣箱にスズメの新婚さんが入居しました
先月、野鳥のための巣箱を新しいものに取り替えました(→野鳥の巣箱を柱に掛け直しました)。
翌々日にはスズメのつがいが出入りを始め、気に入ってくれたのかすぐに巣作りを開始したようです。
初め2羽で小枝や藁を運び入れていましたが、やがてうち1羽(たぶんメス)は巣ごもりしたまま姿を見せなくなりました。
産卵し、中で卵を温めているのでしょう。
その間、食べ物を調達するのはオスの仕事。日中、庭と巣箱を何十往復もしながら小さな虫類をせっせと運び込んでいます。
...と、ここまではおなじみの子育て風景なんですが、なぜか今年はエサを運んだオスがなかなか次の狩りに出かけず、巣箱の屋根で長い時間を過ごしているんですね。
例年なら、エサを渡した親鳥はすぐに巣を離れて次の獲物を探しに行くものですが、延々と屋根に止まってまわりにニラミを効かせています。
最初はてっきり、ピッカピカの新居の居心地が良くて離れ難いのかな、と思って見ていました。
しかし、どうも別の事情があるようです。
ずっと観察していたら、今度はメスが巣箱の中から半身を出して、オスと一緒にあたりを睥睨(へいげい)するようになりました。
その時、突然、庭のほうから別のスズメが2羽、巣箱めがけて飛び込んで来たんです。
2羽は戦闘機のように編隊を組んで一直線に突進します。
屋根の上でそれに気づいたオスはくちばしをクワッと開き、ギャギャギャ!と叫ぶや、向かってきた2羽に飛びかかり、目にも留まらぬ速さで追い払いました。
その間、メスは上半身で巣穴を塞いで敵の侵入をしっかり防ぐのでした。
どうやら後発組のスズメのカップルが、新築物件の乗っ取りを画策していたんですね。
その後も1時間に1回ぐらいの間隔で執拗にアタックを続ける後発カップル。しかし攻撃されるたびに、子育て夫婦は息の合ったコンビネーションで攻め(オス)と守り(メス)を分担し、ことごとく撃退に成功していました。
いやはや、熾烈な生存競争のドラマがこんなところにも繰り広げられていたとは。