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最近、雨戸は流行らないらしい

私たちの家では、濡れ縁に囲まれた1階部分に雨戸が付いています。

購入直後は建て付けが悪くて、開け閉てもままなりませんでした。

半数近くは板が剥がれかけていました。軽く表面を叩いただけでボロボロに崩れ落ちてしまい、桟を残して素通しになってしまうほどでした。

戸袋も1箇所を除けば崩落しており、一度開けると引き戸が外れて、庭に向かって次々に倒れるありさまでした。

20110628-05.jpg
引っ越し当時の雨戸。戸袋が縁側と一緒に崩落していて、
雨戸は立てかけてありました


建具屋さんに補修をお願いし、壊れた戸袋を新たに造作するなど修繕しました。その甲斐あって、今ではまずまずスムーズに開閉するようになりました。

20110628-01.jpg
新たに造作した戸袋(手前)と雨戸
縁側も造り直しました


ところで、建具屋さんと雨戸再建の打ち合わせをしていた時のことです。

「最近は雨戸も珍しくなったなあ」

なにやらしみじみした口ぶりで、建具屋さんがポソリと呟きました。

わけを聞くと、近頃の家は寒冷地でも二重サッシが普及していて、雨戸の必要性がなくなっているんだそうです。

「今の時代に雨戸を入れる家は、雨風除けのためじゃなくて防犯対策だね。その場合もサッシやシャッター式がメインで、木製ってのは、まぁず見ないね」

なんと!木の雨戸は今や骨董品の仲間入りだというのです。

20110628-03.jpg
腐らずに残った戸袋上部の飾り屋根。
こんな細工がおしゃれです


しかし、真冬の寒さをしのぐ“断熱材”として、雨戸は古民家には必須のアイテムです。

朝晩ごとに開け閉てするのはたしかに面倒ではありますが、「コイツのおかげで凍死を免れている」という感謝の気持ちがふつふつと湧いてくるのも事実です。

雨戸文化(?)が廃れないのを願うばかりです。

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雨戸

これは懐かしい。
戸袋に戸が収納されていると解ったのは小学校高学年になってからでした。



話は違いますが、拙宅の土蔵の穀枡が湿気で開かなくなってしまい、
朝から乾かしています。

中のコメを湿度から守る昔からの機構なのですが、昔は梅雨でも
渋くなりながらも開いたのに、完全にロックされていると言うことは
相当湿度が高いと言うことでしょう、地球温暖化ですね。

開かない場合はハンマーでたたき割るか、コメを買ってこないと
ご飯にありつけそうもありません。

田舎人さま

いやぁ、たいへんなことになりましたね!

ご近所の話でも、
年々、安曇野の梅雨~夏の湿度が上がっているような
気がするそうです。

今年は春先から気候が不順で、
畑の作物が一筋縄ではいかない、と
みなさんブツブツ言っています。

穀枡、素直に開いてくれるといいですね。

木の雨戸   骨董品

とっても赴きのある素敵な古民家っ!!
わたしもいつかこんなステキな日本の古いお家で優しく住みたいな。
なんて夢ふくらんだりします。

>木の雨戸は今や骨董品の仲間入り

そうなんですか!?
わたしの実家、木の雨戸ですw。
ちょっと大切にしなきゃって気持ちになりましたぁ。
ありがとうございます。

りんさま

こんにちは。

ご実家も木の雨戸ですか。
木の雨戸、いいですよね。
あの、ゴロゴロと重たい感触がたまりませんね。

雨が降ると湿気を吸って重みが増し、
乾燥するとバカにスルスルと開け閉てできるようになる、
そんな気分屋なところが“味”ですよね。

どうぞ大事になさってください。

No title

はじめまして

足跡からやってきました かえる十兵衛 と申します。
前にブログ記事にした事があるのですが、
私の実家は長崎にあり、同じように古民家で雨戸があります。
いまは誰も住んでいなくて父が時々行って風を通してむいるようですが、いつまで管理できるのやら・・。
僕にも想い出の建物なので、残したい反面で管理のことを
考えるといつかは壊してしまわないといけない日が来るように
思います。
色々と建具も古いので味があるので勿体無いとは思うのですけどね。

古民家の暮らし・・・その選択もアリだな・・と思いながら記事を
読ませて頂きました。
ありがとうございます(^^)
また伺います! どうぞよろしくお願いします。

かえる十兵衛さま

はじめまして。

「かえる十兵衛」さんて、素敵なハンドルネームですね。
日本庭園なんかで時々見かける
陶器のカエルの置物を連想してしまいました。

あ、お気に触ったらごめんなさい。

長崎のご実家の古民家、
なんとか長持ちするといいですね。
たしかに管理のことを考えると、
いつかは…なんて想像したくないことも想像してしまいますね。

別荘のようにして使い続けられたら理想ですね。
プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

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