松本みすず細工のそばざるを買いました
松本市郊外の山辺ワイナリーのショップに立ち寄った時のことです。店先に民芸品コーナーのような一角がありました。
ふと目に留まったのは、竹で編んだ猫ちぐらとそばざる。
残念ながら我が家に猫はいないので、ちぐらはパス。その横に重ね置かれたそばざるが、何やら良さげに見えてきました。
ざるの目が非常に細かく、手に取ると意外なほど持ち重りがします。
プライスカードには、
山辺ワイナリー
百瀬 きよ子
民芸品
¥2,500
とあります。レジの人に尋ねたところ、作者はご近所の方で趣味で竹細工をしているんだとか。
このざるで信州そばを食べたらおいしそうだな!…と思い、大きさもまちまちなざるを4枚、買って帰りました。
今まで使っていたペナペナな竹ざる(左=ホームセンターで300円で購入)と並べると、やはりその差は一目瞭然。
さっそくそばを茹でて盛ってみました。いやぁ、おいしそう。実際、器が違うと味にも影響が出るみたいです。
ちなみにこのそばざる、調べてみたら「すず竹」と呼ばれる地場の竹を使って作られる伝統的な民芸品「松本みすず細工」だということがわかりました。
「松本みすず細工」は2009年に最後のみすず職人が亡くなり、一時、存亡の危機に立たされたんだそうです。松本市が市の緊急雇用対策事業として技術の掘り起こしや職人の育成に取り組んだ結果、辛くも技術の継承ができたのだとか。
まさに首の皮一枚で繋がった伝統が、この竹の皮に編み込まれているってことですね。
これはもう、ありがたくざるそばを頂かなくちゃ。