大澤農園でイチゴ狩り。30分でハラ一杯に詰め込みました
前日から降り始めた雨が一段と激しさを増した朝のこと。
安曇野に遊びに来ていた家族の一人が「イチゴ狩りに行きたい!」と言い出しました。
春が来てイチゴの季節にはなりましたが、露地物が出回るのはまだ先のこと。
そこでググってみると、安曇野にはイチゴの収穫体験をさせてくれるような農家はありません。
いや、かつてはあったらしいのですが、このコロナ下、観光農園も休業に追い込まれるところが多く、残念ながら見つかりませんでした。
少しエリアを広げて探してみたら、ありました。松本市の郊外・入山辺地区に大澤農園というイチゴ農家が通年で観光客を受け入れているようです。
篠突く雨を押してクルマで出かけました。
安曇野から45分。畑の真ん中に巨大なビニールハウスが建っています。
看板に目立たない字で「大澤農園」と書いてあるのを見つけ、急停車。さっそくお邪魔しました。
カマボコ状のかなり奥行きのあるハウスは、目測で60メートルほどはありそうです。
腰高の飼育台が一定間隔で整然と延びています。数えてみたら全部で15列。かなりの規模感です。
飼育台は白いビニールシートでていねいにマルチングしてあり、イチゴが青い葉っぱを茂らせています。
花が終わって実を付けると、重みで房が細長い飼育台の左右へひとりでに垂れ下がる仕組みになっています。
手を汚すことなく、実を収穫できるんですね。我が家のイチゴは畑の隅で泥だらけ、ホコリだらけになって生育しますが、なるほどこれは合理的。
一人でハウスを守っている(らしい)おばさんに30分間1500円の料金を払い、プラスチックのペナペナな容器にスキムミルクを入れてもらいました。
あとはご自由に、というのでさっそくイチゴ摘みを開始。おばさん曰く、まだ粒が小さいけど甘いよ...たしかに最初の一噛みでそれを実感しました。
頭に白い部分が残っている実でさえ、意外なほど糖度が高くジューシーなんです。スキムミルクなんて必要ありません。
暖房を切ってあるらしく、ハウスの中は薄ら寒いぐらいでしたが、摘み立てのイチゴを食べるにはちょうどいい冷え具合で、とても美味に感じます。
料金分は元を取るぞ、というさもしい気持ちも働き、次から次へ赤い実、やや白い実を頬張っていきました。
結局、一人で500グラム以上は(たぶん)頂いたと思います。
食べ終わってクルマで安曇野に戻る道すがら、窓が曇って曇って仕方ありません。雨降りだからですが、ふと気づくと窓ガラスの水蒸気がうっすらピンク色がかって見えます。
目の錯覚なんでしょうけど、吐息がイチゴ色に染まってしまったのかもしれません。
大澤農園