福寿草の群生地で栽培種の福寿草をゲット!埼玉産でしたけど。
「赤怒田福寿草公園(あかぬたふくじゅそうこうえん)」で春を告げる福寿草の花々を堪能した帰り道。公園の向かいにぽつんと建つ食料品店「三平堂」の店頭に目が留まりました。
空っぽの平台に「福寿草 1本300円」と書いた値札が数枚、並んでいます。
あ、そうか。福寿草の苗を売っているんだ…少し買って帰ろうと思い、店先に座っておにぎりを食べている店主のおじさんに、「福寿草ありますか?」と声をかけました。
「残念。小っちゃいのはみんな売れちゃった」
「ってことは、大きい苗ならあるんですか?」
「あるよ。ちょっと待ってね。奥から出してくるから」
おじさんはおにぎりを握りしめたまま店の中に入り、発泡スチロールの箱に入った立派な苗を持ってきました。高さ20センチぐらいまで生長した、元気そうなつぼみがたくさん付いた苗です。
「花が全部で17本。1本300円だから5000円でいいよ」
5000円...いいお値段です。しかし、スマホで調べると福寿草の苗は1本500~1000円ぐらいするようで、これはお買い得かもしれません。
「自宅の庭に植えて育つかな…」
「真夏に多少、木陰になるような水はけの良い場所に植えておけば大丈夫。株が増えてたくさん咲くようになるよ」
「ここらの福寿草を殖やしているんですか?」
「いや、これは園芸種。よく見てごらん。花が八重でしょ? 地元の福寿草は一重だからね」
↑こちらが、栽培種の福寿草。八重咲きです。
↑で、こちらが原種に近い地元の福寿草。たしかに一重です。
おじさんによると四賀に咲く福寿草は原種に近いもので、余所の土地に植え替えても定着せず、枯れてしまうんだそうです。
根気よく種を取って育てれば、別の土地でも栽培は可能ですが、花が咲くまでに7年かかるんだとか。
「すると、この苗はどこの産なんです?」
「埼玉だよ」
それでも欲しくなって、わざわざ埼玉産の栽培種の苗を購入した私たち。家に帰り、さっそく庭の柿の木の脇に植えてみました。
良い感じです。しっかり根を下ろして育ってくれるといいな。
三平堂商店