雪原に円形の泥の掘り穴...これ、イノシシの《ぬた場》です
和かんじきを履いて大町市のスキー場跡を散策していた先日のこと。新雪が均等に降り積もった斜面の中央に、ぽっかりと地表が円形に露出している場所がありました。
直径2メートルほど、何だか不自然にそこだけ雪が解けています。
一緒にいた地元の知人が「あれ、イノシシが風呂を浴びた跡ですよ」と教えてくれました。
家に帰って調べてみると、イノシシやシカなどの野生動物が、体に付いたダニや汚れを拭い落とすために泥を浴びるスポットを「ぬた場(沼田場)」と言うのだそうです。
1ヶ月後、同じコースをスノーシューで辿ってみたら、まったく同じ場所にほぼ同サイズの雪解け穴が開いていました。
よく見ると、獣の足跡が向こうの林から穴の縁まで続いています。踵に2本のヒヅメの跡が付いているので、イノシシと見て間違いないでしょう。
北アルプスを一望できる素晴らしいロケーション。こんなところで雪中露天風呂を楽しむなんて、イノシシも隅に置けないヤツですね。