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手袋で顔の汗を拭ったら、そこに毛虫が!

 栗の木の下枝を剪定していた時のことです。額に大粒の汗が吹き出してきたので、無意識に作業用の皮の手袋で拭いました。

 その瞬間、ザラザラとした何とも言えない感触が額をゾワゾワと走ったんです。

 うわっ、何だ?...反射的に手の甲を見ると、長さ8センチほどもある毛虫が止まっているじゃありませんか。

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 表面には無数の真っ白い毛が垂直に伸びています。

 どうやらこの毛虫で思い切り顔を撫でてしまったようです。

 咄嗟に振り払い、地面に落ちた毛虫を観察しました。

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 上半分に白い毛が密生していますが、下のほうは明るい黄緑色で、横っ腹に鮮やかな青い斑点が点々と並んでいます。

 毛虫といったら鳥に食われないように朽葉色や緑色のものが多いはずですが、この虫は全体に色鮮やかで非常に目立つ色をしています。

 虫嫌いの方にはグロテスクなだけかと思いますけれども、しげしげ眺めるうちに、そのど派手な色彩に美しささえ感じてきました。

 何の幼虫でしょう? 写メを撮りグーグル・レンズで調べたらクスサン(楠蚕)でした。

 クスサンはヤママユガ科の大型の蛾。山野にあたりまえに生息する虫で、毛虫時代は栗の葉っぱを好んで食べるんだそうです。

 さては大好きな栗の葉の食事中に、手袋の甲に転がり落ちてきたんですね。

 成長すると羽の幅が10センチ以上もある巨大な蛾になります。

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 こちらの写真は以前、古民家のランプシェードに飛び込んてきたヤママユガ。天蚕(てんさん)の成虫です。クスサンもヤママユガの仲間なので、生長するとよく似た姿になります。

 ただし天蚕と違って高価な絹糸は採れません。昔はクスサンの繭玉から糸を引いて釣り糸として利用したそうですが。

 ...と、そんな雑学を栗の木の下で仕入れているうちに、ふとクスサンを擦りつけてしまった額に何の異変も起きていないことに気づきました。

 これだけ毛深い毛虫が皮膚を這ったら炎症を起こしそうなものですが、痛くも痒くもありません。

 おかしいなと思い、再度スマホでググると、農水省の外郭団体のホームページに「庭によくいる刺しそうで刺さない毛虫」の代表格として、クスサンがマイマイガと並んで紹介されていました。

 危険のない毛虫なんだそうです。

 へぇ、そうなんだ。何だか急に愛おしくなってきました。


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<安曇野>の花が満開です

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 今年も、ここ安曇野の名前を冠した一季咲きの小バラ<安曇野>が満開になりました。

 4年前、オープンガーデンでお邪魔したお宅の庭先に咲き乱れていた小さなピンクのバラの、楚々とした一重の佇まいに心惹かれ、小枝を10本ほどカットして頂いて帰りました。

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 挿し木して苗を育て庭に植えたところ、翌年の梅雨に初めて花を付けました。去年には1メートルほどの立派な株に成長しました。

 こちらが1年前の株です。

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 それからちょうど1年。さらに一回り生長して花数も倍増しました。ぐっとボリューム感が出てきた印象です。

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 一輪の大きさは2.5センチほど。花弁の先は濃いピンクで、花芯に向かって色が抜けていきます。中心付近の白い花びらをバックに、鮮やかな黄色の蕊(しべ)がちまちまとまとまっています。

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 梅雨時の湿った空気に乗って微かな香りが周囲に漂うのが奥ゆかしく、夏の訪れが近いことを知らせてくれる花です。

 一般にバラは繊細で、少しでも構ってやらないとすぐに葉が萎れたり虫に食われたりしますが、<安曇野>は病害虫に滅法強いのが魅力。

 薬剤など一切撒かなくても黒点病うどん粉病に罹りません。肥料も与えず、ここまで大きく育ってくれたんですから感無量です。

 一枝摘んでトイレの一輪挿しにしてみました。

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 雨続きで薄暗かった室内がフワッと明るくなったようです。


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古民家のタケノコはおサルさんとシェア?

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 今年も梅雨入りを待ちかねていたかのようにハチクのタケノコがニョキニョキ。古民家の庭を占拠しかねない勢いで、所構わず顔を出しています。

 放っておくとすぐに青竹に生長してしまうので、目に付いたら刈るようにしています。

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 裏山の竹林もタケノコだらけ...なんですが、よく見ると青竹の足元に散らばっているのはタケノコの剥いた皮

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 竹林のあっちにもこっちにも、至る所に皮が散乱しているじゃありませんか。

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 ははぁ、どうやら山から下りてきたおサルさんたちが食べ散らかしたようです。

 そのため例年に比べると収穫量はやや減りましたが、おサルが力を貸してくれたおかげで敷地内のタケノコの芽をきれいに始末することができました。

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 ここ安曇野ではサルは畑を荒らす害獣ですが、思いがけずハウスキーピングの手伝いをしてくれた格好になりました。

 少しはおサルさんを見直さなければいけないかな。


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欲張って植えたサツマイモ。3種類の味を楽しめるかな?

 去年の5月、近所のホームセンターで売れ残っていたサツマイモの苗を買いました。

 苗といってもサツマイモの場合は種芋を植えるわけではなく、ひょろひょろしたツルに葉っぱが数枚付いているだけの、見るからに頼りない「挿し穂」を直接、土に挿して育てます。挿し木の要領で定植するんですね。

 水を張ったバケツに10本1束にして無造作に投げ込んであった残り物を買ってきて、畑に適当に挿しておいたら、いつの間にかニョロニョロとツルが伸びてきて、やがて紫ピンクのおイモさんが60個ほど採れました。

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 完全放ったらかし状態で手間暇ゼロ。にも関わらず一応、収穫できたんですからサツマイモは強し。

 今年は欲が出てきて少し早めにホームセンターの売り場を覗いたところ、3種類の品種の異なる挿し穂がバケツに漬けて並んでいました。

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紅あずま:ホクホク系で甘さがしっかり入ったおイモ。東日本で人気です。
 ・シルクスイート:水分が多く食感が絹のようで人気急上昇中。しっとり系。
 ・紅はるか:しっとり系で蜜のような甘さが人気です。



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 去年は売れ残りを慌てて買ったので品種も何もわかりませんでしたが、こうして見比べると、なるほど一口にサツマイモと言ってもいろいろなんですね。

 どれにしようか迷った末に、全種試してみることにしました。

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 まとめて80本を買い、畝に沿って斜めに穴を開けて1本ずつ挿していきました。斜め植えにすると根が横に長く伸びるため、細長い芋がたくさんできるそうです。マルチングの穴につぎつぎに植えてみました。

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 数日後。日照りが続いたせいもあって葉っぱはクタクタに萎れ、中には茎を残して完全に枯れてしまった挿し穂もちらほら。どれだけ定着するか気を揉んでいたんですが、さらに数日して様子を見ると...

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落ちた葉っぱの下から新芽が。

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 根が張ったんでしょう。さすが青木昆陽先生が認めた救荒作物サツマイモ。困難な環境にあってもタフに生き残る剛健種なんですね。

 さて今年は何個、収穫できるかな。


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紅白のつるバラが満開です

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 入梅の少し前から庭のバラがつぎつぎに咲き始めました。

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 玄関脇に植えた紅白のつるバラは今が満開です。冬の間に剪定とツルの誘引をした甲斐あって、大輪の花がたくさん付きました。

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 こちらは去年、元気がなかったサハラ98という品種。黄色い花弁が時間の経過とともにオレンジ→ピンクへと色変わりします。今年は温暖なせいか花芽が多く付き、順調に開花しています。

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 そして間もなく、私たちが大好きな<安曇野>という名のミニチュアつるバラが咲き始めます。小さなピンク色の花がびっしりと咲き並ぶ姿が、今から楽しみです。

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ベタな名前だけど役に立つ「マルチハリハリ君」

 これ、何するものかわかります?

 一応、農具の一種なんですが、安曇野界隈ではあまり使っているところを見かけません。

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 商品名は「マルチハリハリ君」。保湿や防草に畑の畝に敷くマルチングシート(通称マルチ)を、1人で張るためのグッズです。

 マルチを張るからハリハリ君…とはベタな名前ですが、少し前に広告でその存在を知って近所のホームセンターを探し回りました。

 でも、どこにも売っていないんですね。

 考えてみれば、ご近所のプロの農家さんはトラクターに特殊なローラーを取り付けて自動で張っているし、手動でやる場合も複数人でシートを押さえながらテキパキとやってます。

 1人で機械を使わずに細々と作業する人には、それほど需要がない道具なのかもしれません。

 そこでネットで物色すると...ありましたよ、ちゃ~んと。

シンセイ マルチローラー(マルチハリハリ君) 4,000円


 重さ1.3キロ。アルミ製で幅90~150センチのマルチを張ることができると書いてあります。

 家庭菜園などで実際に利用している人たちのレビューを読むと、すこぶる使いやすいと評判です。ものは試しと早速、注文しました。

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 届いたのがこちら。長い方の棒の先にT字型のヘッドを取り付けて使います。

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 左右のネジをマルチの幅に合わせて開き、ロールを挟み込んで固定します。

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 畑に出て畝の先端にマルチの端っこをピン留めすれば準備OK。

 持ち柄を握って畝をまたぎ後ろ向きに進みます。黒マルチが地面にぴったりと付着して、畝からズレることなく一直線にスルスルと伸びていきます。

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 ハリハリ君自体に適度な重みがあるので、少々の風が吹いたぐらいではめくれたり、舞い上がったりしません。

 長さ20メートル弱の畝に一気に黒マルチを引き伸ばしたら、一旦ハリハリ君を地面に置いて、マルチの左右に土を掛け掛け長靴で踏み固めていきます。

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 要した時間はものの30分ほど。なるほど本当に、たった1人で手早くマルチ掛けができちゃいました。

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 「こんなものが欲しかった!」を形にしてくれたような優れものです。他に使い途がないのが玉に瑕ですが、ま、それでもこのお値段なら1年の大半を物置に眠らせておいても惜しくはないなと思いました。

 立ったままの姿勢で作業できるので、腰痛持ちの方には特におすすめかもしれません。

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道に迷って偶然出会ったブルーの大平原。その正体は?

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 先日、市内を運転中、道を間違えて知らない小径に迷い込みました。農家の建ち並ぶ一角を抜けて視界が開けると、一面透き通ったブルーの草原が目の前に広がりました。

 ラベンダー?...にしては色彩が淡く、やさしい色合いです。

 思わずクルマを停めて間近で観察しました。矢車菊(ヤグルマギク)でした。

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 遠くの宅地の手前まで、見渡すかぎりブルーが続いています。採種用の畑なのかなと思って眺めていたら、通りかかったご近所のオジサンが、

「元は麦畑だったんだけどさ、いつの間にかこんなになっちゃったよ」

 と教えてくれました。

 矢車菊は繁殖力が旺盛で、こぼれ種が麦畑に散るとどんどん拡散して雑草化するんですね。

 明治時代に入ってきた外来種で園芸種としても知られていますが、一旦麦畑にひろがったら最後、収穫量を5割から9割も減らす強害雑草に豹変します。

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 安曇野でも近年、矢車菊のせいで麦の収穫高が減っているようですが、まさかこれほど大規模に畑が“乗っ取られ”ていたとは…。

 呑気に美しさを愛でている場合じゃないなと思いました。

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ナギナタ?それとも聖火トーチ?おかしな花が咲いています

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 畑に奇妙なカタチをした植物がニョキニョキと伸びています。

 左端の大きなやつは高さ130センチほど。ナギナタを逆さにして柄を地面に突き立てたような格好です。

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 じつはこれ、コンニャクの花

 一昨年、知り合いから種芋を貰って畑に植えました。

 1年経って掘り起こし、ある程度太った芋はコンニャクに加工しておいしく頂いたんですが、食べ切れずに残ってしまった芋を春先に再び植え付けたところ、地面から顔を出すなりぐんぐん生長を始めました。

 新芽なのかなと思っていたら、先端の皮が開いてオリンピックの聖火トーチみたいな形になりました。

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 開いた皮の中に向かってテントウ虫やら蜂やらが続々と入っていきます。

 覗き込んだら、うわっ、クサ~!! 腐ったような臭いがするじゃありませんか。

 改めて図鑑で調べると、4年以上経ったコンニャクの種芋は花を咲かすことがあるんだそうです。

 花と言われましても異様にヘンテコリンな姿をしています。

 じつは外に見えている部分は花ではなく“付属品”で、本当の花はめくれた皮の内側のツブツブしたところなんだそうです。

 写真の◯で囲んだ部分が雄花。さらにその下方に雌花が隠れています。

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 プロの農家さんは花が咲く前に収穫してしまうので、近所の畑を見渡してもコンニャクの花を目にすることはありません。

 咲いてびっくりの大花でした。
 

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プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

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