私たちの古民家がある
池田町は、近年、ワイン用のブドウ産地として全国的に注目されています。
ちょうど10年前、
サッポロビールが桑畑の跡地を町と共同開発し、自社畑としてブドウの苗を育て始めました。
そのブドウで醸造されたワインが
「グランポレール 安曇野池田ヴィンヤード」のブランド名で販売されると、国内外の賞をつぎつぎに獲得。池田町は高級ワインの原産地としてワイン愛好家に知られるようになりました。
「グランポレール 安曇野池田ヴィンヤード」は安いものでも5000円以上します。ちょい飲みには贅沢過ぎるので、我が家では
ふるさと納税の景品として年に一度、手に入れて、ハレの日にありがたく賞味することにしています。
そんな良質のブドウ畑が山の南西斜面に点在する池田町ですが、これまで収穫されたブドウは他所に運ばれてワインに加工されていました。というのも、地元に
ワイナリーがなかったからです。
要は単なるブドウの産地に過ぎなかったわけで、残念ながら観光資源にはなりそこねていたんですね。
ところが今年7月、大手メーカーの契約農家として11年前からブドウの栽培を手がけてきた横山弘樹さんという元・農協の営農技術員の方が、池田町初の本格的なワイナリー
「ドメーヌ弘樹」を自前で建設。今秋からワインの醸造を開始するというニュースが飛び込んできました。
これは見に行くっきゃない! というわけで、オープン直後の週末、
東山のブドウ畑に囲まれた真新しいワイナリーを訪ねました。
木造平屋約250平方メートルの建物は、手前が売店、奥が
醸造室になっています。
売店では、今のところ自家醸造したワインがないため、自社の畑で収穫したブドウを近郊のワイナリーに委託して醸造したものをテイスティング&販売しています。
私たちは「DOMAINE HIROKI カベルネ・ソーヴィニヨン 2019」と
「高瀬川メルロー 樽熟成2018」を30ccずつテイスティング。
やわらかくて丸みを帯びたメルロー100%の「高瀬川~」(2700円)が美味しく、お土産に1本、買わせていただきました。
ちなみにこのワインは、安曇野の真ん中を流れる高瀬川のほとりの畑で獲れたブドウを、安曇野市にある
安曇野ワイナリーに委託して作ったものだそうです。
試飲後、工場を特別に内覧させてただきました。
イタリア製の
発酵用ステンレスタンクがずらり17基並んだ醸造室は、稼働前だけあってピッカピカ。タンクは大中小の3サイズあります。ブドウの種類と収穫量に応じてタンクを使い分けるのだそうです。
こちらはホワイトオークでできた新品の
ワイン樽。1樽でおよそボトル300本分のワインを寝かすことができます。
高級ワインはこの樽に詰め、毎日テイスティングしながら味が整ったところで取り出してビン詰めします。
樽のお値段は15~20万円で、使い回しは最大5回が限界だそうです。
ビニールを被ったこの機械は
ビン詰め機。
そしてこれがコルク栓をビンに押し込む装置。大手のワインメーカーでは全自動の流れ作業で行いますが、こちらでは1本1本、
手作業で詰めていくそうです。
来春には白が、来年秋には赤が完成予定で、年間1万3500~1万5000本の生産をめざすとのこと。
ブドウの栽培から醸造、販売までを社長以下4人でスタートする「ドメーヌ弘樹」。安曇野に新しい観光名所が誕生しました。
来年の1号ワインのテイスティングが今から待ち切れません!
【ドメーヌ弘樹】
営業時間:土日・祝日の10~17時
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テーマ : 信州
ジャンル : 地域情報