
里の家では、冬期の暖を
薪ストーブでまかなっています。
灯油ストーブや電気ストーブ、炬燵は使いません。
燃料費としてかかるのは薪の購入代ぐらいのもので、それも
原木を買ってきて自分たちで玉切りにし、斧で薪割りをするつもりなら、完成品の半値ぐらいに抑えられます。
普通に考えれば冬場の光熱費は(薪代を別にすると)ほとんどかからないはずなんです。

ところが。
最初の冬を過ごした2年前、12月の電気代の明細書を見て仰天しました。
1万7000円。 えっ? 何かの間違いじゃないの?
とりあえず
中部電力に問い合わせましたが、請求書の発行ミスではないと言われてしまいました。
たしかに家の中を見回すと、当時はまだポンコツで低燃費の冷蔵庫を使っていました。でも、他に電気を食いそうな家電は見当たりません。
不安になって
漏電検査を頼みました。結果はシロ。電装関係に異常は見られません。
翌月も、翌々月も、1万7000~8000円の明細書が郵便ポストに投げ込まれていきました。
何だか騙されているような気がしてきて、再度、中部電力の
お客様相談室に尋ねると、
「あの、お客様のお宅では、家の外の水道管に何か
帯のようなものが巻きつけてありませんか?」
「巻いてありましたら、それは凍結防止用の電熱線です。外気が下がると自動的に通電する仕組みで、ここらあたりですと冬の間、電気代は普通にそれぐらいかかるかと…」
なんと!凍結防止用の電気代が、こんなにするというのです!
びっくりして安曇野市のホームページを覗いたら、たしかにこう書いてありました。
安曇野市へ移住を希望される方からのよくあるご質問
Q 冬の寒さはとても厳しいのですか。
A
年によって異なりますが、12月から2月にかけ最低気温がマイナス10度を下回る日があります。屋内の暖房設備はもちろん、水道には凍結防止帯が不可欠なので、安曇野市では夏場よりむしろ冬場のほうが光熱費がかかる場合があります。(安曇野市のホームページより)
今さら知っても後の祭り。いやはや、今後長きにわたって毎冬、こんなに高い電気代を支払わなければいけなのか…。
折角薪ストーブでエコな暮らしをめざしているのに、電気をバカバカ消費するのはいかがなものか…。
いささかガックリしながらリベンジ案として考えたのが、
太陽光発電という選択肢でした。
調べてみると、近年は電力会社への売電価格が下がったため、一昔前ほどうま味がない、などと書いてあります。
でも、初期投資をすればその後、長きにわたって電気料金が実質ゼロかマイナスになるのは魅力的です。
幸いなことに安曇野は全国でも有数の
日照時間が長いエリア。お隣の松本市のデータになりますが、全国815市区の中で年間日照時間は第55位。上位7%に入っています。
しかも松本市は、
紫外線が日本一強い市町村としても有名だったりします。
ものは試しということで、古民家の設備メンテナンスでお世話になっている馴染みの電気屋さんに相談しました。
調べてもらうと、我が家の場合、母屋の南面の屋根と薪置き場に使っている鉄骨製の資材置き場の二面に、合計
94枚の太陽光パネルを敷設できることがわかりました。


併せて発電量が17.39kWhになり、電力会社との契約後20年間、18円/kWhで発電量の全量または余剰電力の買い取りが保証されるそうです。
予想発電量を全量買い取ってもらう場合のシミュレーションでは、最初の10年間で初期費用を回収し、残る10年間でほぼ同額が還ってくる計算になるんだとか。
売電で儲けるつもりはありませんが、冬の電気代がロハになるんだったらこの際、思い切って工事してもいいんじゃないか…家族会議の末、そう結論を出したのでした。

電力会社との契約関係の面倒臭い書類のやりとりを経て、やっと着工が決まったのが最初に相談してから半年以上たった先月のこと。
そして先日、ようやく太陽光パネルとそれを支えるステイなどの
部材が届きました。

実際の施工は安曇野の空模様を見ながら「雪が降る前までに終わらせます」という、かなりアバウトなスケジュールですが、いよいよ工事が迫ってきました。
ちょっとわくわくします。

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テーマ : 信州
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