先週末、安曇野の
犀川白鳥湖に
コハクチョウ観察に出かけました。
もともとここは
犀川ダムという水力発電所のダム湖。1984年に最初の5羽が渡来し、以来、年を追うごとに白鳥の数が増えたといいます。
多い年には千羽を超えるコハクチョウが飛来し、春先まで越冬する全国でも希な白鳥の
一大越冬地です。
今年はどんな様子かな?…ワクワクしながらクルマを湖畔に停めると、
「♪ガゥガゥガゥ~」
土手の向こうから、早くもガチョウみたいなコハクチョウの鳴き交わす声が聞こえてきました。
見た目と違って、どうにも冴えない濁声(だみごえ)ですが、この時期としてはかなりいっぱい集まっている予感がします。
土手を駆け上って川の中州のような白鳥湖を見下ろすと、いました、いました。コハクチョウとカモが浅瀬に散らばって和んでいます。
よく晴れた昼下がりで、川面を凍るように冷たい風が吹き抜けていきます。気温は2度ほど。しかし体感温度は間違いなく零下でしょう。
着ぶくれしたギャラリーが白い息を吐き吐き、カメラやスマホ片手に右往左往しています。
それを横目に、鳥たちは涼しげな表情で水面をスイスイ移動して餌場を探しています。
湖に沿って少し歩くと、夥しい数のコハクチョウとカモが集まっている場所に出くわしました。
コハクチョウ1羽に対してカモが20羽ぐらいの割合で、水面をぎっしり埋め尽くしています。
文字どおりの
“イモ洗い”状態です。みんなギャアギャア派手に鳴きながら、時折、水中で逆立ちしてエサを捕っています。
夢中になってわれがちに垂直潜りをするので、こちらに尻を向けると
肛門が丸見えに。なんともユーモラスで可愛らしく、見飽きません。
湖畔に建つ
「白鳥観察館」を訪れました。小さなプレハブの掘っ立て小屋ですが、ボランティアの方々によって整然と運営されています。
入口の横に白鳥の
飛来数を示すパネルが張ってありました。
30年1月13日現在
安曇野に飛来、越冬を
している白鳥の数は、
383羽です
犀川白鳥湖飛来数
255
255羽か。2月下旬に向かってまだまだその数は増えるでしょう。
ところで毎年、このパネルを見るにつけ思うことがあります。
ボランティアのみなさんは、一体全体どうやって白鳥を数えているのでしょうか?
1羽ずつ捕まえて足輪を嵌めているわけじゃなさそうです。
恐らくは
双眼鏡で観察しながら、個々の特徴をつぶさに“見分けている”のだと思います。
それって、すごい技術と忍耐じゃありませんか?
…な~んて勝手に想像を巡らすばかりでは埒が明かないので、調べてみました。
そうしたら、あるんですね、世の中には野鳥を数える計算式が。
これを
「ライントランセクト法」というんだそうです。
詳しいことはわかりませんが、一定範囲内の個体数から一帯の野鳥の概数を計算し、そこに観察者が野鳥と出会う遭遇率と野鳥を見落とす確率を加味して微調整を行うようです。
なるほど。そういうことだったのか。
ちなみに安曇野市のホームページには、最新の白鳥飛来数が載っています。お出かけになる方は、ホームページで飛来情報をチェックしてから行かれるといいですよ。
<白鳥飛来情報(安曇野市ホームページ)>
http://www.city.azumino.nagano.jp/soshiki/32/10319.html
<安曇野白鳥湖>
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テーマ : 信州
ジャンル : 地域情報