満願寺のおいしい水を頂きました
安曇野穂高の山裾に、満願寺という真言宗豊山派の山寺があります。
標高900メートルの山の急斜面に大きな本堂と広大な庭園を構える古刹で、あの坂上田村麻呂が安曇野の支配者・八面大王を成敗した際、この寺の手を借りたとか借りなかったといかいう逸話が残っています。
地元の由緒正しいお寺です。
ツツジの季節には県外からも観光客がやってきますが、普段は広々とした境内にほとんど人影は見当たりません。
でも、地元民にとって、ここはたびたび“お世話になる“生活密着型”のスポットなんです。
お目当ては、境内の数カ所にこんこんと湧き出している北アルプスの天然水。
寺では、参拝者が自由に汲んで持ち帰れるよう、水回りをきれいに整備してくださっています。
先日、我が家もペットボトルと水差しを数本、持参して満願寺を訪れました。
誰もいない駐車場にクルマを乗り捨て、水の湧き出す崖の下に行ってみました。
おいしそうな冷たい水が、かなりの水量で湧き出しています。
ホースの先に容器を当てて汲んでいると、小さなお子さん連れの若いお母さんが水筒持参でやってきました。
聞けば松本市の外れから、定期的にここの水を貰いに来ているそうです。
参道を上って本堂の並びの「命水」に行ってみると、こちらにも地元のおばさんが2人、世間話をしながらペットボトルに水を溜めているところでした。
満願寺の水はやわらかく、緑茶やコーヒーを入れると大変、まろやかな味になります。
地元のレストランの中には、ポリタンクにたっぷり貰い水して調理に使っているところもあるんだとか。
安曇野は水が良いことで有名ですが、満願寺の湧き水はたしかにおいしいと思います。おすすめです。