安曇野の北部、白馬連峰を遙かに望む田園地帯に
「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン」があります。
4月下旬から11月中旬まで一般公開されている広大な西洋庭園です。
以前から行ってみたいと思いながら、
完全予約制で入園料が1,000円もすると聞いて、これまで尻込みしていました。
今年、思い切って予約の電話を掛け、出かけてみたのですが、これが大正解。1,000円のお値打ちは十二分にある、見事に手入れの行き届いた一大庭園でした。
訪れた日はドピーカン。入口で日傘を借り、園内の小径を散策しました。
庭園のジャンルで言うと、たぶん
イングリッシュ・ガーデンなんだと思います。
自然の景観を重視した造園スタイルで、無数の花々、大小さまざまな樹木がていねいに配置されています。
どの方角から眺めても、陰影に富んだ木々の緑が花たちの色彩を際立たせ、飽きることがありません。
驚くべきは、その手入れの良さ。草木の葉っぱはあくまでも瑞々しく、先端までピンと張っています。虫喰い葉なんか、まずお目にかかりません。園内をめぐる小径には、ゴミはおろか一枚の落ち葉さえ見当たらないのです。
きっと開園前や閉園後に庭師のみなさんが総出で清掃し、殺虫しているのでしょう。
そう思って改めて周囲を眺めると、「ナチュラル」さを演出するために極限まで人手をかけた
「人工的な自然」かも、という気がしてきました。
ただ、その人工的な自然が「不自然」に陥る一歩手前で絶妙に踏みとどまっているのが、この庭の凄さだと思います。
つまりここは、「ナチュラル ヒーリング」を「演出」する一種の
アミューズメントパークなんですね。
すみずみまでプロの技を感じさせる、計算尽くの空間です。
ちなみにラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデンは、日本経済新聞の「春を感じたい お薦めの西洋風ガーデン・ベスト10 」全国ランキング(2015年3月29日)で、堂々の
第7位に選ばれました。
【「春を感じたい お薦めの西洋風ガーデン・ベスト10 」全国ランキング】
1位 新宿御苑(東京都新宿区)
2位 旧古河庭園(東京都北区)
3位 アンディ&ウィリアムス ボタニックガーデン(群馬県太田市)
4位 蓼科高原バラクライングリッシュガーデン(長野県茅野市)
5位 神代植物公園(東京都調布市)
6位 えこりん村 銀河庭園(北海道恵庭市)
7位 ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン(長野県大町市)
8位 神戸市立須磨離宮公園(神戸市)
9位 軽井沢レイクガーデン(長野県軽井沢町)
10位 クレマチスの丘「クレマチスガーデン」(静岡県長泉町)
ガーデンを運営するアルペンローゼ株式会社は、オーガニックの植物成分と精油を配合したエステシリーズなどで知られる化粧品メーカーです。
敷地の奥に聳える“お城”は自社工場。展望台やアロマオイル作りの体験コーナーなどを併設しています。靴を脱いで最上階の塔に登ると、庭園の全貌はもとより北アルプスまでが一望できます。
別の季節にも、ぜひまた訪問したいと思いました。
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テーマ : 信州
ジャンル : 地域情報