ジミ~に咲いて大きく育て!七色大カエデの“孫”たち
梅、桜、桃、モクレン、ツツジ、ハナズオウ、マルメロ…春が来て庭の木々がここぞとばかり匂いやかに咲き誇る中、ほとんど誰にも注目されることなく、ジミ~に花を咲かせている気の毒な樹があります。
それはカエデ。
じつは青々と茂った葉の間から、今の季節、ひょろひょろと花茎を延ばしているのです。
先端に付いている赤紫色の“物体”がカエデの花弁です。
ただ、どう贔屓目(ひいきめ)に見ても花弁とは思えないんですね、これが。まんま花びらが落ちた後の“萼(がく)”のようです。
我が家の庭のカエデも、春の訪れとともにたくさんの花を付けました。
花が終わると、そこに薄べったい種子ができます。
この薄べったい種子が風に乗って周囲に飛散し、新たなカエデが芽吹くわけです。
実際、カエデの足下には小さなモミジの苗がいくつも育っています。旺盛な生命力ですね。
嬉しいことに、数年前に譲っていただいた安曇野名物「七色大カエデ」の子供たち(苗木数株)がすくすく生育し、今年、初めて花を咲かせました。
夏には我が家の庭に大カエデの“初孫”が誕生するかもしれません。
いつの日か、七色に紅葉する見事な大木になるのでしょうか。
ジミ~に咲いて大きく育ってほしいものです。