先日、仕事で沖縄へ出かけました。美ら海水族館の近くまで行ったついでに、どうしても寄ってみたいところがあり、半日やり繰りして足を伸ばしたのが、こちらの
「おきなわ郷土村」です。
「おきなわ郷土村」は、琉球列島の古民家群や民家庭園を再現した公園タイプの博物館?で、入場は無料。
美ら海水族館のすぐ隣にあるのですが、テーマが地味過ぎるせいか観光客はあまりやってきません。
ということは、私のような古民家ファンにはじっくり歩いて楽しめる別天地なわけです。
広い園内を数時間かけて散策しました。
「地頭代の家(ジトゥデーヌヤー)」 最初に目を引いたのは「地頭代の家(ジトゥデーヌヤー)」。地頭代とは、王朝時代(1429~1879年)に、地方自治体の地頭(領主)の代官として行政を担当した人のことだそうです。早い話が村長さん。
説明パネルに「地頭代の家の間取りは沖縄の民家の典型」とあったので内部を覗いてみると、意外にも内地の古民家に似た作りでした。
部屋の奥では三線(サンシン)教室が開かれていました
「地頭代の家(ジトゥデーヌヤー)」の竈(かまど)です 広い土間には竈(かまど)が、畳敷きの居室には囲炉裏が切ってあって、立派な自在鉤が下がっていたりします。
土間に並んだ素焼きの壺は南国情緒たっぷりですが、家の構造自体はむしろ“和風”な印象でした。
「本部(モトブ)の民家」 対照的だったのが「本部(モトブ)の民家」。本部というのは美ら海水族館がある沖縄本島北西部の半島ですが、ドア1枚ないシンプルな作りで、家というよりは小屋って感じです。
てっきり大昔の古民家かと思ったら、説明を見てびっくり。昭和初期に作られた比較的新しい建物だったのです。もっとも、「建築様式としては最古の穴屋形式を伝える建物」なんだそうですが。
内部はご覧のとおり。二重のチニブ壁(竹壁)に茅をつめ、台所のかまど周りの壁はサンゴ石灰岩でできています。
「本部(モトブ)の民家」の内部。明らかに南国仕様ですね
「本部(モトブ)の民家」の竈(かまど)です 外は強烈な紫外線でじりじり焼けるような日差しですが、一旦中に入ると四方八方から海風がそよそよと吹き込んできて、たちまち汗が乾いていきます。
ここはニューカレドニアか、はたまたパプアニューギニアか…と、一瞬、そんな錯覚に捕らわれました。
ふと天井を見上げて、二度びっくり。なんと木組みの構成が、我が家そっくりではありませんか。
「本部(モトブ)の民家」の天井です ちなみに、こちらが我が家の天井。囲炉裏で燻されて真っ黒ですが、見れば見るほど似ていることがわかります。
ちなみに、こちらが我が家の天井。囲炉裏で燻されて真っ黒ですが、見れば見るほど似ていることがわかります。
こちら我が家の天井。「本部(モトブ)の民家」とうり二つです 古民家が夏涼しく、冬寒いのは、やっぱり南国の建築様式をそのまま内地に“輸入”したからなんですね。
「本部(モトブ)の民家」を見て、我が家の寒さの理由を実感しました。
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テーマ : 信州
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