安曇野からクルマで北へ1時間半ほど走ったところに、小谷村(おたりむら)があります。スキー場で有名な白馬村のさらに先、峠をひとつ越えると新潟県糸魚川市という、長野県北部の山間に位置する人口3000人あまりの村です。
小谷村は名湯秘湯が点在することで知られています。私たちも時々、ちょっと遠出して村の各所にある日帰り温泉を楽しんでいます。
先日、その小谷村でももっともディープな秘湯といわれる
「雨飾(あまかざり)高原 露天風呂」へ行ってきました。
JR大糸線の南小谷駅からクルマで30分ほどの山中。日本百名山のひとつの雨飾山(あまかざりやま/標高1963.2m)の麓にある村営露天風呂です。10:00~21:00まで入浴できます(11月下旬~4月中旬は休業)。
ブナ林の中に男湯と女湯が整備されています。洗い場はなく、田舎のバス停のような木造の掘っ立て小屋が脱衣所になっています。
少し離れたところに公衆トイレがポツンと建っている他は、なーんにもない山の中です。
原泉掛け流しの透明湯がこんこんと湧き出て、ブナ林に湯けむりが立ち上っています。
掘っ立て小屋で裸になって湯船に向かい、ひょいと来た道を振り返ると、男湯より一段高いところにある女湯から駐車場へ帰っていく女性客の列が目に止まりました。
なんと!脱衣所から男湯へ向かう野郎共は、女湯への取り付け道路から丸見えだったんですね。
慌てて股間をタオルで隠し、岩場でズッコケないように小股で駆けて湯船にドブン!いやはや何とも野趣に富んだお風呂です。
しかし、その泉質の素晴らしいこと! トロトロのやわらかいお湯なんですよ、これが。
村のホームページによると、ナトリウム炭酸水素塩泉だそうです。
熱すぎずぬるすぎず、いつまでも浸かっていたくなります。
ブナの木々の向こうに、高原の大地が広がっています。
野鳥がしきりに鳴き交わし、近くの木陰を小動物が素早く走り抜ける気配がします。
まさに天然温泉とはこのこと。アウトドア志向の方には絶対お薦めの秘湯です。
しかも嬉しいことに、この露天風呂は無料なんですね。脱衣所に置かれた「協力金箱」へ寸志を投げ込む方式になっています。
なんて太っ腹な! 偉いぞ、小谷村!
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