船形の山車(だし)が町内を曳航する「池田八幡神社例大祭」二日目

9月24日、地元の秋祭り「池田八幡神社例大祭」の第二日目がスタートしました。
前日とは打って変わって、今日は2艘の船形の山車(だし)が町内を巡回します。



山車の上下に子供たちが陣取って、笛と太鼓でお囃子を演奏し、若い衆が派手なかけ声とともに引き綱を引いて町を練り歩きます。
北アプルスを背に、稲を刈り取ったばかりの田んぼの真ん中を2艘の舟が曳かれていく姿は、勇壮というよりは可憐な感じがします。


やがて舟は町外れの老人ホームへ。お年寄りにお囃子と歌を披露した後、「また来年来ますからね」と優しい言葉を残して風のように去っていきました。

そもそも、海のない信濃国の高原地帯に船形の山車が祭られているというのも、よく考えれば不思議な話です。
そういえば隣の安曇野市穂高でも、同時期に大きな船形の山車だしをぶつけ合う「御船祭り」というお祭りが行われています。
言い伝えによると、安曇野は福岡県東部にルーツを持つ古代海人族・安曇族が戦に敗れ、流れ流れて定住した地なのだそうです。
そして全国に散りじりばらばらになった一族の本拠地として、穂高神社に安曇族の神々を祀ったと言います。
内陸にもかかわらず、神事に大きな船形の山車が持ち出されるのはそのためなのだとか。
池田八幡神社例大祭の舟も、この土地のご先祖様が海から来たことの遠い記憶を留めているのでしょう。



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