専門サイトで探すのがおすすめです。 家探しといえば、普通、不動産屋を回ったり、住宅情報誌や住宅情報サイト、新聞の折り込みチラシなどを利用します。新築も中古も、方法はおおむね一緒でしょう。
でも、探し物が「古民家」になった途端、難易度はぐーんとアップしてしまいます。中古住宅を紹介するチラシやサイトには「築20年」「築30年」ぐらいの物件はわりに見つかるもんですが、「築65年」「築100年」などというシロモノはそもそも載っていません。中古物件というより太古物件に近いそんな家を、わざわざ大枚はたいて買いたい、なんて奇特な人がいないからでしょう。
というわけで、古民家探しの方法はおのずから限定されます。私の知る範囲でいえば、およそ次の3パターンじゃないかと思います。
(1)知り合いの紹介で 古民家に住んでいる人が維持しきれなくなって売りに出したり、近所の古民家が空いているのを知って教えてくれたり…そんなナマ情報を口コミでキャッチするケースです。
売り主や口を利いてくれる人が実際の物件をよく知っている場合が多いので、物件それ自体に関しては安心・確実度が高いといえます。
反面、売り主との間で相対取引をする場合、土地の権利が複雑に分かれていたり、境界線が曖昧だったりして、のちのち所有権をめぐる紛争に巻き込まれたりすることもあるようですから、購入時には書類等をきちんと確認しておくのが大切です。トラブルを避けるために不動産会社を介在させるほうが無難かもしれません。
もっとも、“古民家の売り出し情報を持っている友人知人”なんてものは、おいそれといやしません。不動産は縁のもの、知り合いの紹介でたまたまいい物件にめぐり逢えたら大ラッキー、ぐらいに考えておいたほうがいいかもしれません。
(2)不動産屋をめぐる 従来型のいちばんオーソドックスな方法です。古民家が残っていそうな地域の鉄道を利用して一駅一駅、下車し、駅前の不動産屋を冷やかしていくという“地回り”的探索です。
旧国鉄駅前の不動産屋さんには、時折、古民家の売り出し情報が寄せられるようです。私の知り合いにも“足で稼いで”ついに理想の古民家を探し当てた、という人が何人かいます。
ただし、都会モンが憧れる古民家は「冬寒い」「地震が怖い」などの理由で地元の人たちにはおおむね不人気。せっかく出た物件広告も全然注目されないまま、つぎつぎに押し寄せる新物件に埋もれてしまうのが実情のようです。
「地元の不動産屋で探したほうが割安」というのも幻想です。世間相場を知らず、強気に値付けをしていることもあったりして、とりたててお得なわけでもありません。
粘り強い性格で、鉄ちゃん気質の持ち主ならば、休日を利用して各地を訪ね歩き、ついにお宝ゲット!ということも可能でしょうが、私のようなナマクラ人間にはなかなか真似のできない方法です。
(3)専門サイトで探す ネット上には、いわゆる住宅情報サイトとは別に、古民家物件だけを集めて紹介する専門サイトがあります。試しに、グーグルのサーチエンジンで「古民家 物件探し」「田舎暮らし 物件」などと入力し、検索してみてください。数万件のページがヒットします。
出てくるサイトは全国ネットで手広くやっているところから、エリア限定で物件紹介をしているところまで規模はまちまちです。手当たりしだいに見ていくと、物件数が豊富で更新頻度が高いサイトと、まるで古民家のように長い歳月さらしものになったまま、全然情報が新しくなっていないサイトのあることがわかってきます。
当然、しょっちゅう更新しているサイトを選んで「お気に入り」にブックマーク。1週間に一度ぐらいの頻度でチェックしてみるのがいいと思います。
私たちは、この方法で約1年、いくつかのサイトを眺め続けて今の家を探し当てました。
良心的なサイトには画像がふんだんに載っています。それらを眺めているうちに、家の傷み具合やボロさ加減、手を加えるべきところなどがおのずとわかってきます。価格の相対評価(相場感のようなもの)も見えてきます。要は継続的にサイトをチェックするうちに、古民家を見る目が養われていくのです。
古民家の多くは辺鄙なところに建っています。たった一軒の物件を見に行くにも半日仕事、一日仕事です。専門サイトで舐めるように物件画像を見て、目を肥やしたうえで「これぞ」と思う物件を絞り込んで見学に行くのが賢い方法だと思います。
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