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白馬「八方の湯」は泉質良好、価格は割高?

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 クルマで白馬を通りかかったついでに、「八方の湯」に寄ってみました。

 以前---と言っても、かれこれ10年前になりますが---同じ白馬八方温泉の「おびなたの湯」のレビューを書いたことがあります(→野趣に富んだ強アルカリ泉 白馬八方温泉「おびなたの湯」)。

 4ヶ所ある白馬八方温泉の中で「おびなたの湯」は源泉にもっとも近く、いちばんツルツル感が高い泉質という評判でした。野趣に富んだ露天風呂で、入浴中にアブが寄ってくるのさえ我慢できれば、かなり満足度が高いといえます。

 一方、今回の「八方の湯」はJR白馬駅にほど近い町中の日帰り温泉。料金は大人800円で「おびなたの湯」より150円も割高です。

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 割高な分、それ相応の付加価値があるのかな、と期待して洗い場に出ると、小ぶりな内風呂にこれまた小ぶりな露天風呂---というよりはベランダに設けられた外風呂---が付いているだけの、ごくオーソドックスな構成でした。

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 サウナや打たせ湯、ジャグジー等はありません。洗い場もさほど広くなく、一応シャンプーとリンスは別でしたが、これと言ったアメニティが用意されているわけでもありません。

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 施設としては特徴のない「八方の湯」ですが、お湯のクォリティは○

 pH11の高アルカリ温泉で、効能書きによると、

「近年、天然水素を含んでいると判明しました。高アルカリ温泉によるお肌ツルツル感と、抗酸化作用がありアンチエイジングも期待できる水素の療法を手に入れられる白馬八方温泉で贅沢なひとときをどうぞ」

 とのことです。本当に水素でアンチエイジングが期待できるかマユツバな気もしますが、たしかにお湯はトロトロ。抜群の泉質です。

 ただし、オンボロだけど開放感たっぷりの「おびなたの湯」に比べると、入浴料800円はやっぱり高く思えてしまいます。

 多少、遠くても“推し”はおびなたかな。アブには要注意ですけど。


八方の湯
https://hakuba-happo-onsen.jp/happo/




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Go To トラベルでもディープだった葛温泉・高瀬館

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 Go To トラベルキャンペーンが始まって、安曇野周辺にも観光客が少しずつ戻ってきました。

 シルバーウイークに近隣の日帰り温泉を回ってみたんですが、駐車場はどこも満車。他県ナンバーのクルマもちらほら混じっています。

 温泉場に活気があるのは良いとしても、やっぱりこのご時世、人混みは避けたいところ。

 ガラガラと言わないまでも、そこそこ空いている温泉はないかなぁ、と思案するうちに、ハタと思い出しました。

 大町の山奥にある葛温泉。そのさらにどん詰まりでひっそりと湯煙を上げている高瀬館があるじゃない!

 本ブログでも何度かご紹介した、源泉掛け流しの温泉宿です。

 善は急げとばかり、さっそくクルマを飛ばして家族で出かけました。

 到着すると、おやおや? 普段はがらんとした駐車場にそれなりにクルマが停まっています。

 玄関で入浴料700円を払い、浴場をめざして長い廊下を歩いて行きました。

 いいなぁ、この湯治場っぽい古びた雰囲気。

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 廊下を突き当たりまで進むと、「ゆ」文字の暖簾が。

 年季の入った脱衣所で服を脱ぎ、内風呂の引き戸を開けましたが、やっぱり客は数えるほど。

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 くたびれきった洗い場の混合栓カランといい、壁際に積まれたケロリン桶といい、いつ訪れてもここは時間が止まったようです。

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 露天風呂に向かいました。

 髙瀨館の露天風呂は、とにかく特大サイズ。広々した湯船の真ん中で、源泉が噴水状に湧き出しています。

 湯量が豊富で、しかも源泉は90度と超高温。そのままでは茹で上がってしまうため、加水しています。

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 4~5人の明らかに地元っぽい方々が、少々、熱過ぎる湯を持て余し気味にヘソの辺りまで浸かっては上がり、浸かっては上がり…みなさん思い思いにくつろいでいらっしゃいます。

 じゃぶじゃぶ流れる湯の音と野鳥のさえずり、虫の音。それしか聞こえません。

 いやぁ、安全安心を絵に描いたような行楽地ですね。

 マイクロツーリズムのお手本とも言うべき日帰り温泉の穴場でした。


葛温泉 髙瀨館




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あの八面大王足湯がリニューアルして再臨!

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 安曇野市営の日帰り温泉施設「しゃくなげの湯」の隣に、あの「八面大王足湯」が再臨しました(→足湯の八面大王は泣いたり笑ったりの八面相です)。

 旧「しゃくなげ荘」の老朽化→現「しゃくなげの湯」への移転に連動する形で、人気スポットだった無料の足湯コーナーも閉鎖されてしまったんですね。

 足湯には、かつて安曇野を支配していたという魔人・魏石鬼 八面大王 (ぎしき はちめんだいおう)の8つの顔のレリーフが飾られていました。

 ちょっと怖くてユーモラスな、味のあるレリーフだったのですが、足湯がなくなり、もう見られないのかなと思っていたら、この春、フルモデルチェンジしてお目見えしたんです。

 以前の八面大王足湯が、こちら

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 で、この度、めでたく復活したのが、こちらです

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 旧足湯は昭和の児童公園の東屋(あずまや)みたいでしたが、平成末期に建て替えられた新足湯はご覧のとおりのリッチな建物。高速道路のPAっぽい印象です。

 1985年に制作された以前の大王は、寄る年波に勝てずかなり古ぼけて見えました(もっとも、それが味ではあったんですけど)。

 新足湯ではレリーフごと作り直され、表情もよりダイナミックといいましょうか、大ぶりになりました。

 無料で利用できる温泉です。ぜひ、お立ち寄りを。

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八面大王足湯




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日帰り温泉ラバーのニーズを満たした安曇野の新名所「しゃくなげの湯」

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 2016年10月3日、安曇野市に日帰り温泉施設「しゃくなげの湯」がグランドオープンしました。

 すぐ近くにあった市営「しゃくなげ荘」の老朽化に伴い、その後継施設として安曇野市が造成した本格温泉です。役割を終えた旧しゃくなげ荘はクローズしました。

 “本格”というのは、泉質が極めて良いことで知られる北アルプス燕岳麓の有明温泉を源泉にしているから。69.3度のお湯が約19キロに渡って引湯するうちに自然に冷めて、しゃくなげの湯には55度ぐらいで到達するそうです。

 加水・循環濾過している点は少々、残念ですが、それでも肌にやわらかい上質のアルカリ性単純温泉で、よく温まります。

 オープン当初は押すな押すなの大盛況。駐車場は昼前から満車状態が続いていました。

 私たちが利用できたのはようやく先週末のこと。混雑を避けて午後早い時間帯に暖簾を潜りましたが、すでに結構な人出でした。
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 観光街道・山麓線に面した母屋は、ぴっかぴかの新築です。外壁には、2020年の東京オリンピックを見越して新たにデザインされた“家族のシルエット入り温泉マーク”が。外国人観光客の来場を期待してのことでしょうか。

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 前身の「しゃくなげ荘」は、隣の松川村がやっている「すずむし荘」と並んで、安曇野の地元のオジサン、オバサンがよく利用する日帰り温泉でした。

 入浴料も大人410円と、周辺の日帰り施設より安く抑えられていました。

 一方、新装オープンした「しゃくなげの湯」は大人700円。安曇野市民は500円の優待料金で入れますが、それでも実質2割以上の値上げ。ゼロ金利の時代に少々、厳しい価格設定ではあります。

 しかし、ひとたび入館すると、この新料金がけっして割高じゃないことが実感されました。

 新築ですから当然と言えば当然ですが、とにかくどこもかしこも真新しくて清潔なんですね。

 以前の「しゃくなげ荘」が、長年の湿気と湯ノ花で薄汚い印象だったのに比べると、明るくのびのびした空間が広がっています。

 男湯、女湯のほか、家族風呂も用意されていました。

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 内湯にはジェットバスや炭酸湯、シルク湯などの他、二種類のサウナ風呂(遠赤外線/塩)があり、昨今の温泉ファンの細かなニーズに応えています。

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 露天風呂も「あつ湯」「ぬる湯」に仕切られているので、気温や体調に合わせた選択が可能です。

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 その他、ロッカーの内部に眼鏡やスマホを置く小物入れが付いていたりと、細かいところまで気配りがされています。

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 吹き抜け天井のロビーでは地酒「大雪渓」や安曇野ワイナリーのワインなど、地元の特産品販売コーナーも充実。フロントの横ではペッパー君が子供たち相手に案内をしていました。

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 安曇野周辺の日帰り温泉施設は、昭和後半~平成初頭に造られたところが多く、少々古ぼけてきています。

 そんななか、満を持して登場した「しゃくなげの湯」は、昨今の日帰り温泉ニーズを貪欲に取り込んだという印象です。

 安曇野に新たな観光名所が誕生しました。
 
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【しゃくなげの湯】

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小谷村の下里瀬(くだりせ)温泉は「冷泉 古代檜湯」がおすすめ

 安曇野からクルマで1時間半ほど北上した小谷(おたり)村に、下里瀬(くだりせ)地区があります。

 昔は千国(ちくに)街道の宿場町として栄えたそうですが、今は物静かな農村地帯。地区を南北に走る国道148号線沿いに、コンビニやガソリンスタンドがぽつぽつと点在しています。

 「下里瀬温泉 サンテ・イン・おたり」は国道に面したクアハウス。宿泊もできますが、私たちのお目当ては日帰り温泉(10:00~21:00)です。

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 大人550円の入浴料を払い、さっそく利用してみました。

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 浴室は大きな1室で、露天風呂はありません。全身浴、部分浴、泡沫湯、圧注湯、寝湯の5つの浴槽とサウナが用意されていて、それぞれお湯の温度も微妙に調整してあります。

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 ナトリウム炭酸水素塩・塩化物温泉。源泉は31.8度で、それを41度に加熱して浴場に引いています。

 さらりとした透明湯で、刺激が少なく、肌触りが滑らかなのが好印象です。

 サウナに入ったら、檜風呂「冷泉 古代檜湯(先年檜)」にとっぷり浸かるのがおすすめ。

 この冷泉、おそらくは源泉掛け流しなんじゃないかと思います。サウナで火照った体をゆっくり冷ますのに最適です。

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 脱衣所や待合室もきれいですし、コストパフォーマンスに優れた日帰り温泉だと思います。

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「下里瀬温泉 サンテ・イン・おたり」



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住宅街の真ん中に露天風呂。白馬かたくり温泉「十郎の湯」

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 安曇野から北へクルマで約1時間、白馬村の住宅街の真ん中にひときわ大きな古民家風の建物が建っています。

 日帰り温泉施設「十郎の湯」です。

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 弱アルカリ性低張性の単純泉で、「白馬かたくり温泉」という独自の源泉を、掛け流しと循環の併用で提供しています。

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 泉温が35.1度なので若干、加温していますが、内湯も露天風呂も41度ぐらいのほどよいい温度です。無色透明無味無臭で、入りやすい温泉でした。

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温泉の吹き出し口周辺には、湯ノ花(析出物)が固まって付いていました。でも、お湯自体はほとんど無色透明です。

 すぐそばに白馬五竜スキー場や白馬五竜高原植物園が控えているので、観光客も頻繁に訪れます。

 ハイシーズンの夕刻には、順番待ちをしないと入れないぐらいの人気施設です。

 町中にあるため、露天風呂からの眺めは衝立で遮られていてゼロ。浴場も洗い場もさほど広いわけではありません。

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 入浴料600円というのも、周辺の日帰り温泉に比べるとちょっぴり高めです。

 ただ、全体に手入れが行き届いていて、サウナが付いているのは○でしょうか。

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 脱衣室のロッカーが有料なのと、入口に置いてある靴箱が錆だらけなのはいただけませんが。

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何なんだ!このサビサビの靴箱は!!


<白馬かたくり温泉「十郎の湯」>




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露天風呂、サウナ、足湯が揃ったバランスの良い温泉「ホットプラザ浅間」

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 安曇野の中心部からクルマで小一時間、長野道松本インターから20分ほどの松本市北東部に、浅間温泉郷があります。

 日本書紀にも名前が出てくる古い古い温泉で、江戸時代には松本藩主の御殿湯(ごてんゆ)が置かれていたそうです。

 42~52.3度のアルカリ性単純温泉で、湯量は豊富。松本屈指の温泉場として知られる一級の温泉街です。

 …というのは受け売りで、じつは私たちも最近まで「浅間温泉=浅間山麓の涌き湯=軽井沢~小諸あたりの温泉場だろう」と勝手に決めつけていました。

 実際、そう勘違いする観光客が多いらしく、地元観光協会では2005年から「松本あさま温泉」と、あえてひらがな表記にするなど、浅間山との混同を避けるPRを行っているようです。

 それはともかく、ご近所なのに一度も行ったことのない浅間温泉に、このたび初めて立ち寄ってみました。

 私たちが向かった先は、市営の「ホットプラザ浅間」。名前からして田舎臭のプンプンする冴えない銭湯を想像しがちですが、あにはからんや写真のような古民家風の意匠を凝らした、ちょっとかわいらしい建物でした。

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 大浴場、露天風呂のほかサウナと水風呂を完備。建物の外には無料の足湯もあります。洗い場、脱衣所ともこぎれいで、全体に気持ちの良い施設です。

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 泉温は49.7度。露天風呂は40~41度ぐらいで、しっかり長湯ができます。

 温泉郷のど真ん中に位置するため、露天風呂からの眺望はありません。お湯自体も加水・加熱・循環タイプで、トロトロした肌感触は期待できません。

 それでも、ゆったり過ごせる町場の温泉としてはお値打ちだと思います。入浴料650円にも納得。

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【ホットプラザ浅間】
http://www.asamaonsen.com/hot-plaza/

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大町温泉郷「湯けむり屋敷 薬師の湯(旧館)」は地元民御用達のローカル温泉

 安曇野からクルマで40分ほど北上した北アプルスの麓に、大町温泉郷があります。

 立山黒部アルペンルートの長野県側の玄関口として賑わう観光地で、20軒ほどのホテルやペンション、旅館が建ち並んでいます。

 もともと大町温泉郷は1965年に葛温泉(くずおんせん)からの引き湯で開かれ、その後、長い間、葛温泉の“もらい湯”だけでやり繰りしてきました。1995年になって地元待望の源泉を掘り当てたのを契機に、今では葛温泉の引き湯と地元の源泉をブレンドしています。

 かねがね立ち寄りたいと思っていたのですが、ここまで来るとその先の葛温泉へ足を伸ばしたくなり、毎度、素通りしていました。今回、寒い冬の一日、ご近所の方々と一風呂浴びに行こうという話になって初めて暖簾をくぐった次第です。

 「湯けむり屋敷 薬師の湯」は、日帰り温泉施設として多くのお客さんを集める人気施設。屋号のとおり、お屋敷風の外観がトレードマークです。

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 入浴料は大人700円ですが、割引券があちこちでに配られているせいか、正価で入場する人は少ないようです。私たちも500円で入りました。

 館内には「アルプス自然浴の館(新館)」>「体験風呂の館(旧館)」のふたつの温泉施設があり、長い廊下で休憩室付きの「アルプス温泉博物館」につながっています。

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 私たちが訪れたのは日曜日の午後でしたが、真冬にもかかわらず、駐車場は満車状態。若いスキー客がつぎつぎにやってきて、靴脱ぎ場もご覧のとおりのラッシュです。受付に「少し混雑中」という紙まで貼られていました。

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「こういう時は“古いほう(旧館)”に限るよ。“新しいほう(新館)”は露天風呂やサウナがあるから、みんなそっちへ流れるけど、“古いほう”は内湯しかないからね。地元の人しか入らないのよ」

 同行の地元のおじさんの言葉に従って“古いほう”へ。なるほど、がらんと広い浴場には朦々と湯けむりが立ち上るばかりで、人っ子一人いません。私たちの貸し切り状態でした。

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 この“古いほう(旧館)”、正式には「体験風呂の館」と言います。タイル張りの巨大な浴槽をいくつかに仕切ってあって、いろいろな泉質のお湯(単純泉、含食塩泉、含重曹泉、含硫黄泉)を楽しめます。

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 泉質も温度もさまざまで、あっちに浸かり、こっちに浸かっているうちに、体がジンジンしてくるのです。

 私たちはややぬるい寝湯に横たわって、じっくり温まりました。

 さらさらした透明湯で、成分表によると源泉62.8度の単純温泉だそうです。葛温泉に比べるとツルツル感はそれほどでもありませんが、お湯に浸かった時、ヒリヒリしてこないのが温泉たる所以(ゆえん)です。

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 旧館だけあって洗い場は古ぼけていますし、脱衣所のロッカーも一時代前の代物。昭和の温泉場のニオイがプンプンします。

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 一旦、服を着て新館へ移動すれば、追加料金なしに露天風呂やサウナに入り直すこともできるのですが、“古いほう”で湯あたり寸前まで温まってしまった私たちは、十分満足して上がりました。

 次回は“新しいほう(「アルプス自然浴の館」)”に入ってみようと思います。



湯けむり屋敷 薬師の湯



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北アルプスに沈む夕日を眺めながら浸かる露天風呂。「シェーンガルテンおみ」は絶景でした

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長野自動車道で安曇野インターから1つ千曲市寄りに麻績(おみ)インターがあります。安曇野から約23キロ。インターを降りると、人口3000人弱の山里・麻績村に出ます。

 「麻績」とは「麻(あさ)をつむぐ」という意味です。村のホームページに村長さんがお書きになっているところによれば、大和朝廷に招かれた高麗からの帰化人が、この地で麻をつむいだことにちなむそうです。

 なぜこんな山の中で、わざわざ朝廷に献上する麻をつむいだのでしょうか。それは、周囲を山に囲まれて強い風が吹かない土地柄が、麻の栽培に適していたからだ…という話を、以前、何かの本で読んだことがあります。

 それほど深い山の中なんですね。

 それはさておき、麻績村には村営の温泉施設が2箇所あると聞いて、秋も深まった昨年末に、そのうちのひとつ「シェーンガルテンおみ」を訪ねました。

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 「シェーンガルテンおみ」は20年ほど前にオープンした村営宿泊施設で、周囲を広々した庭園に囲まれています。「シェーンガルテン」とは「美しい庭」という意味だそうです。

 フロントで料金(大人300円!)を払い、土産物コーナーを抜けて浴室に向かいました。

 内湯と露天風呂のシンプルな構成です。ジャグジーも打たせ湯も寝湯もありません。もちろんサウナも付いていません。

 ですが、ここの最大の魅力は露天風呂からの眺め。

 正面はるか彼方に北アルプスの山々が横一列に聳え立ち、その手前には1000メートル級の低山が幾重にも連なっています。
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 夕刻、西の空が朱に染まり出すと、北アルプスの峰峰が紺色のシルエットを作って夕日に照り映えるのです。その壮大な夕焼けを背に、太陽が蓮華岳に沈んでいきます。

 まさに絶品の夕景です。「信州のサンセットポイント百選」にも選ばれただけのことはあるな、と感動しながら浸かる露天の湯は、結構この上ありません。

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 泉質は単純泉。13.2度の源泉を常時加温して循環させています。いわゆる“鉱泉加熱タイプ”の温泉ではありますが、加水していないせいかすべすべ、ツルツルした感触を楽しめます。

 水温が内湯/露天とも42度弱に設定されているのもありがたく、長く気持ち良く浸かっていられます。

 これだけの風景を楽しめて300円とは、はっきり言って超お得。長野道からも近く、アクセス良好です。安曇野方面に旅したら、ぜひ、ついでに立ち寄ってみてください。

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村営宿泊施設シェーンガルテンおみ





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一級の源泉掛け流し。中房温泉「湯原の湯」

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 安曇野一の秘湯といえば、中房温泉(なかぶさおんせん)です。

 北アルプスの燕岳への登山口、標高1462メートルの山奥に湧く良質の硫黄泉で、麓の穂高温泉郷もじつはここから引き湯しています。

 穂高温泉郷からクルマで10キロほど上るのですが、一本道の県道327号線が途中で1車線の隘路になるため、観光シーズンは上り下りの車両が角突き合わせて立ち往生…なんてことも起こります。運転初心者にはお勧めできないドライブコースです。

 それはともかく、例年10月下旬に紅葉の見頃を迎える中房温泉に、紅葉狩りを兼ねて行ってきました。

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温泉の周囲はご覧のとおり。道行く人は登山客ばかりです


 中房温泉は完全な“野中の一軒宿”です。わりに最近まで、宿泊客と登山者以外にはお風呂を開放していませんでした。

 2006年に日帰り温泉「湯原の湯」がオープン。私たちは、この露天風呂オンリーの「湯原の湯」に立ち寄らせてもらいました。

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脱衣所も山小屋風です


 燕岳への登山口のちょうど入口付近に「湯原の湯」は建っています。総天然木造りの山小屋風の建物で、脱衣所も山小屋そのもの。服を脱ぎ、ガラガラと木戸を開くと、大小ふたつの湯船が並んでいます。

 大きいほうが熱い湯、小さいほうがぬるま湯です。

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向かって右が熱い湯、左がぬるま湯です


 どちらも源泉は93度と高温で、これを加水することなく敷地内のタンクへポンプで900メートル引き揚げ、自然冷却して適温にしています。

 つまり正真正銘の源泉掛け流し。湯船に浸かった瞬間、「あ、トロトロだ…」という言葉が口を突いて出るほどの滑らかなお湯です。

 源泉掛け流しをうたう温泉は少なくありませんが、ここの湯は間違いなく一級品。すべすべ、トロリとした感触がたまりません。

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 透明湯で、わずかに硫黄のニオイが漂います。白い湯ノ花が湯船を浮遊しています。

 その湯船をぐるりと取り囲むように、紅葉した山々が眼前に迫っています。まさに秘湯と言うにふさわしい恵まれた自然環境です。

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 こぢんまりした洗い場は清潔で、湯に入ったり上がったりを繰り返して長い時間、ゆったりと過ごせます。理想的な露天風呂と言っていいでしょう。

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 入浴料は700円。安曇野周辺の本格露天風呂としては大町市の葛温泉・高瀬館と双璧をなす中房温泉に、すっかりハマってしまった私たちでした。


【中房温泉】



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プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

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