道に迷って偶然出会ったブルーの大平原。その正体は?
先日、市内を運転中、道を間違えて知らない小径に迷い込みました。農家の建ち並ぶ一角を抜けて視界が開けると、一面透き通ったブルーの草原が目の前に広がりました。
ラベンダー?...にしては色彩が淡く、やさしい色合いです。
思わずクルマを停めて間近で観察しました。矢車菊(ヤグルマギク)でした。
遠くの宅地の手前まで、見渡すかぎりブルーが続いています。採種用の畑なのかなと思って眺めていたら、通りかかったご近所のオジサンが、
「元は麦畑だったんだけどさ、いつの間にかこんなになっちゃったよ」
と教えてくれました。
矢車菊は繁殖力が旺盛で、こぼれ種が麦畑に散るとどんどん拡散して雑草化するんですね。
明治時代に入ってきた外来種で園芸種としても知られていますが、一旦麦畑にひろがったら最後、収穫量を5割から9割も減らす強害雑草に豹変します。
安曇野でも近年、矢車菊のせいで麦の収穫高が減っているようですが、まさかこれほど大規模に畑が“乗っ取られ”ていたとは…。
呑気に美しさを愛でている場合じゃないなと思いました。