雪が積もると発電しない!ソーラーパネルの意外な盲点
先日は珍しく一晩で20センチほど積もりました。
朝には雪雲が去って穏やかに晴れたのですが、相変わらず外気は冷たく、積もった雪はなかなか解けません。
里の家では母屋と作業場のそれぞれの屋根にソーラーパネルを設置しています。
5~8月の強い日差しを受けると15kWぐらい発電します。真冬の今頃でも、快晴ならその半分ぐらいは電気を生んで、中部電力にせっせと売電してくれるんですね。
ところが、どうしたわけか本日正午の発電量は、たったの1.7kW。雪が上がってから2日連続で晴れているのに一向に電力量が上がりません。
ヘンだなと思って外に出ると、なるほど。母屋のソーラーパネルの表面にはまだ半分ほど雪が解け残っています。作業場の屋根に至っては、がっつりと雪に覆われたまま。
これでは発電どころじゃありません。
自宅の屋根にソーラーパネルを設置する際に考慮するのは、日照時間と屋根の向き、屋根の傾斜具合などですが、じつは冬場、屋根に雪が積もるか積もらないかも重要なファクトなんだと、今回初めて気づきました。
日照時間が長ければ、それだけパネル表面に積もった雪は早く解けるわけですが、安曇野一帯はかなりの寒冷地。積雪量がそれほどでなくても、付着した雪はなかなか解けないという“盲点”があったんですね。
そんな事実にハタと思い当たったので、改めて長野県のホームページを調べてみたら面白いマップを発見しました。その名も「信州屋根ソーラーポテンシャルマップ」。
Google Map上の建物の屋根ひとつひとつを、太陽光発電に向いているかどうか色分けしているんですね。
屋根が黄色に塗られていたら「適」、赤なら「最適」です。屋根に色が付いていない建物は「不適」ということでしょう。
このマップで松本市の中心部を表示すると、真っ赤っ赤。どこの屋根にパネルを置いても、ガンガン発電しそうです。雪が積もって発電が阻害されることもほとんど無いのでしょう。
一方、私たちの里の家周辺まで北上すると、「最適」マークはぐっと減って黄色主体になります。我が家も黄色に塗られていました。
さらに北上して私たちの古民家あたりを見てみます。そもそも山の中で人家自体がほとんどありませんが、ポツン、ポツンと点在する家は大半が黄色。意外にも太陽光がそれなりに降り注ぐ環境だということがわかります。我が古民家も黄色でした。
そして大町市の中心部まで北上すると、市街地にも関わらず赤く塗られた屋根は1つぐらいしか見当たりません。安曇野の北限だけあって雪の量も多く、発電効率は限定されてしまうのでしょう。
ざっと眺めた印象では、安曇野周辺で屋根上のソーラー発電に適しているエリアは、安曇野市~松川村、池田町の平野部あたりまで。大町市以北はちょっと厳しいかも、って感じでしょうか。
実際、このマップに積雪量を重ね合わせてみると相関関係がありそうです。太陽光発電に雪は大敵だったんですね。