七色大カエデの春夏秋冬
地元の紅葉の名所といえば、大峰高原の「七色大カエデ」です。
紅葉が見頃を迎える10月中旬から11月初旬には、山道のつづら折りを数百台のクルマが列をなして上っていきます。
草原にたった1本、屹立する巨木が複雑に色を変えながら紅葉していく姿は、それは見事ですが、ヘソ曲がりの私たちは観光客がやってくる前や去った後の大カエデを眺めるのを、密かな楽しみにしています。
こちらは夏の終わりに撮った1枚。わずかに紅葉が始まっていますが、まだ訪れる人はありません。
そして紅葉の終わった12月初旬の姿が、こちら。静かに疲れを癒しているような居住まいです。
2月。標高1000メートルの大峰高原が雪に閉ざされると、クルマの往来も途絶え、あたりは深い静寂に包まれます。
雪原に扇を広げたようにして立つ大カエデは、極寒の季節に完璧な造形美を際立たせています。
寒さを忘れていつまでも見惚れてしまう立ち姿です。
【七色大カエデ】