fc2ブログ

うわぁ!古民家の煙抜きにスズメバチの巨大巣が!!

2019121101.jpg


 ケヤキやクヌギ、カエデが落葉して、最近ようやく我が古民家の全貌が見通せるようになりました。

 改めて眺めると、やはり無駄にデカイ建物です。

 デカ過ぎるために、囲炉裏に火を熾しても暖気は屋根の「煙抜き」からどんどん外に抜けてしまって、家の中が取り残されたみたいに寒々としています。

 そもそも屋根に「煙抜き」の穴が空いていること自体、暖房に不向きな家だよなぁ…などと呟きながら、屋根のてっぺんを見るともなしに見ていたら、

「おや? 煙抜きに何か挟まっているんじゃないの?」

 遠目では良くわからないので、カメラのズームで寄ってみて仰天! 何とスズメバチの巨大な巣が穴を3分の1ほど塞いでいるではありませんか!

2019121102.jpg


 屋根と屋根の隙間いっぱいに、少し垂れ下がるような感じで営巣されています。直径は優に1メートル以上あるでしょうか。

 そういえば今年は夏から秋にかけて、囲炉裏端にスズメバチがやたら舞い込んできて困りました。

 スズメバチの死骸も普段の年よりよく見かけるなぁ、とは思っていたのですが、まさか頭上にこんな巨大な巣ができていたとは…。

2019121103.jpg


 冬とともにスズメバチは死滅します。同じ巣が来年以降、居抜きで使い回されることもありません。

 とは言え、知らぬ間に天井裏をテロリストのアジトにされていたようなもの。家族(と犬)に被害がなかったのは幸いでしたが、知らぬが仏とは、このことです。

 くわばら、くわばら。


人気ブログランキングへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 古民家暮らしへ  にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 安曇野情報へ  
ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。



  




テーマ : 信州
ジャンル : 地域情報

茅葺き屋根の家は安曇野の宝

 古民家がまだあちこちに残っている安曇野ですが、本物の茅葺き屋根を見かけることは滅多にありません。

 たとえば我が家。江戸時代に建てられた古い古い百姓家で、屋根はもちろん茅葺きなんですが、元のオーナーさんの時代に鉄板で覆われ、現在に至っています。

2012102004.jpg
我が家の屋根は鉄板で覆われています

 茅葺き屋根はメンテナンスが大変で、たいていの場合、鉄板等で覆うか瓦に変えるかしてしまうんですね。

 鉄板で覆えば葺き替えの必要がなくなり、半永久的に屋根が持つと言われています。我が家の場合も2年前に屋根の塗り替えをしました。足場を組んだりで100万円以上かかりましたが。

 それでも茅を葺き替えることを考えたら割安です。今日び、茅葺き屋根の古民家に住むのは、大変な贅沢といいましょうか、とてつもなくコストがかかることなんですね。

 ここ安曇野でも、人が住める状態の茅葺き屋根の家というのは、探すのに苦労するぐらいレアになっています。

 私たちが散歩のたびに立ち止まって見とれてしまうのは、写真のお宅。田園地帯の真ん中に建っています。

2012102001.jpg

2012102002.jpg

 きれいにメンテナンスされていて、とても状態が良いようです。もちろん、住まいとしても現役バリバリです。

 冬は冷気が屋根からスースー降りてきて、さぞや寒いだろうなとは思いますが、古民家の美しい外観を大事にされているご主人の姿勢には敬服します。

 大事にしたい安曇野の財産です。

2012102003.jpg


人気ブログランキングへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 古民家暮らしへ  にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 安曇野情報へ
ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。


テーマ : スローライフ
ジャンル : ライフ

煙で燻(いぶ)される前の茅葺き屋根はこんな色だった

 茅葺きの古民家の土間に立って天井を見上げると、大小の梁が組み合わさり、そのさらに上方に“下地”と呼ばれる格子状の木組みがあることがわかります。

 茅はこの下地に紐で固定され、雨風をしのぐ分厚い層を築いています。

2012053004.jpg
我が家の屋根裏。露出を開放気味にして撮ったら、
木組みの構造がなんとか写りました



 ただし、茅葺き屋根の構造は、よく晴れた日に目を凝らして見て、ようやくわかるかどうかです。なにしろ長年、囲炉裏の煙で燻(いぶ)されているので、茅も下地も梁も真っ黒け。どういう構造になっているのか、すぐには見分けがつかないのです。

 少し昔なら、30~40年に一度、かならず茅の葺き替えをしました。古くなった茅をすべて取り除き、新品の茅(ススキやヨシ、チガヤなどイネ科の草が原料です)を葺いていきました。

 葺き替えた直後の屋根裏は、それはきれいな“ススキ色”というか藁の色で、部屋の中は見違えるように明るくなったといいます。

 残念ながら現在、茅葺き屋根の葺き替え工事はなかなかお目にかかることができません。

 我が家の屋根裏も一面、漆黒の世界です。一体全体、煙で燻される以前の茅葺き屋根って、どんな色なのでしょうか? 一度は観察したいものだと思っていたら、安曇野の山里で偶然、実物を見ることができました。

 といっても、屋根の葺き替え工事にめぐり合ったというわけではありません。

 とある古びた神社の神楽殿の屋根裏に“ススキ色”の茅がそっくり残っていたのです。

2012053001.jpg

2012053002.jpg

2012053003.jpg


 神社ですから囲炉裏はなく、したがって煙で燻されてもいないんですね。葺き替えた時のまま、そこに佇んでいました。

 これを見ると、茅をどんなふうに重ねているのか、どんな具合に縄で縛って下地に結びつけているのかがよくわかります。

 茅葺屋根の“タネ明かし”をしてもらったみたいで、ちょっと得した気分でした。


人気ブログランキングへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 古民家暮らしへ  にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 安曇野情報へ
ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。


テーマ : スローライフ
ジャンル : ライフ

うわぁ、こんなところにも大きな隙間が…

 夜、家の周囲を見回っていたら、屋根の庇の下あたりから一条の光が漏れています。

 月夜の晩には気がつきませんが、新月ともなると、もはや隠しようがないほどはっきりとした光の筋が、闇夜に向かって放たれているのがわかります。

2012042501.jpg
ここらから光が漏れていました

 もともと隙間だらけの家ですから大して気にも留めていませんでしたが、先日、屋根裏に寝かしてある味噌の出来を確かめに半年ぶりにロフトに上がってびっくり。漆喰壁と太い梁(はり)の間に、指がタテに2本、ヨコにして3本ぐらい入る、かなり立派な隙間ができているではありませんか。

2012042502.jpg

2012042503.jpg
うわぁ、デカイ隙間!
 
 額を寄せて外を覗いてみると、家のすぐ脇を走る道路が丸見えです。「工事中 大型車両通行止め」の看板まで、はっきりとうかがえます。

 どうやらこの隙間、入居当時から空いていたようです。たまたま屋根裏に上がる日に限って曇っていたり、雨模様だったりしたせいで、今日の今日まで気がつかなかったのでした。

 それにしても見事な隙間です。いや、もはや“覗き穴”といってもいいくらいの大きさです。

 塞ごうかな、とも思いましたが、どうせそこら中に同じような隙間があるに違いないと考え直して、放っておくことにしました。

 夏にはここから虫が、冬には北風が侵入するのでしょうが、まあ古民家らしくていいや…という悟りの境地です。



人気ブログランキングへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 古民家暮らしへ  にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 安曇野情報へ
ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。


テーマ : スローライフ
ジャンル : ライフ

天井近くの覗き穴と落武者のこと

 引っ越して間もない頃、和室の天井付近の壁に20×15センチほどの長方形の穴が開いているのに気づきました。

2012022001.jpg

 明らかに人の手で造作したようですが、穴の位置といい大きさといい中途半端で、一体何のために開けられたのか見当がつきません。

2012022002.jpg

 穴の向こうは屋根裏につながっています。

 「換気口なんじゃない?」というのが家族の意見でした。

2012022003.jpg

 そんなある日のこと、この家の前々オーナーさんが前触れもなく訪ねてきました。前々オーナーである元・地主さんは、和室の天井近くを見上げて、

 「あの四角い覗き穴のようなの、何だかわかりますか? あそこはね、その裏側にを番(つが)えた人が潜んで、客人が主人に斬りつけるようなことがあった時に、すぐに仕留められるようにするための穴だったんだそうですよ」

 と、意外な話を教えてくれました。

2012022004.jpg

 以前、この家は現在の場所から沢伝いにさらに山の奥深くへ入った場所に建っていたのだそうです。

 「落ち武者の家だったんだとか。それを私の何代も何代も前のご先祖様が買い取って、ここへ移したんだと聞いてます。壁の覗き穴は落ち武者屋敷の名残りで、余所者が初めて訪ねてきたときには、まずこの穴の反対側の席に座らせて屋根裏から密かに監視をしたそうです」

 なんと! この家は元々、落ち武者屋敷だったというのです!

 以前、読んだ本には戦国時代から江戸時代初期にかけて、戦に敗れた多くの武士が山間部に逃げ込み、土着して百姓になったとありましたが、我が家もそんな元・敗残兵の住まいだったのかもしれません。

 う~む、古民家に歴史あり、ですね。

人気ブログランキングへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 古民家暮らしへ  にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 安曇野情報へ
ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。


テーマ : スローライフ
ジャンル : ライフ

プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
ブログランキング
ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。
人気ブログランキングへ

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 古民家暮らしへ

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 安曇野情報へ
本文検索キーワード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR