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CHILL OUT STYLE COFFEEで、まったりくつろぐ

 買ったばかりの電動アシスト自転車でどこかへ行ってみたくなってGoogleマップを眺めていたら、ちょうど良い距離感のところに未知のカフェを見つけました。

CHILLOUT STYLE COFFEE
(チルアウト スタイル コーヒー)


「くつろぎカフェ」ぐらいの意味でしょうか。以前、食べログで名前は見た気がしますが、そんなお店、ご近所にあったかな?...興味が湧いてきて早速、チャリに跨がりました。

 マップを頼りに坂道をノンストップで下ると、見えてきたのはカナディアンスタイルのカマボコ型ログハウス。

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 えっ?ここがカフェ? 言われなければ普通の民家だと思って素通りするところです。

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 玄関前に白い立て看板があります。「CHILLOUT STYLE COFFEE」。間違いなさそうです。

 ドアを開けると焙煎したてのコーヒーの良い香りに包まれました。

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 向かって右に調理カウンター。左側の窓辺にブルーの一人がけソファが4脚、一列に並んでいます。窓に沿ってカウンターテーブルが設(しつら)えてあり、客は座り心地の良さそうなブルーのソファに座って窓の外の景色を眺めながらコーヒーを味わうようになっています。

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 小ぢんまりした店ですが天井が高く、入店しただけでなんだか気持ちが楽になります。

 日曜日の昼下がりとあって窓辺はすでに満席。物静かなマスターが玄関脇に1つだけあるテーブル席を勧めてくれました。

 まずはお店オリジナルのブレンド・コーヒーを、と思い「ホットコーヒーください」とお願いすると、3種類の中から選んでください...と店内の黒板を見るように言われました。

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エチオピアイルガチェフェG/1 コンガ農協ナチュラル(シティロースト・中深煎り)
 明るく華やか/フルーティーな風味/芳醇で甘みのある味わい

ホンジュラス ラス・ウバスIH90(フルシティロースト・中深煎り)
 明るく華やか/熟したフルーツ感/なめらか/甘み

エチオピアイルガチェフェG/1 コンガ農協ナチュラル(フルシティロースト・中深煎り)
 上品な味わい・風味・甘み/優れたバランス


 よくわからないので、適当に3番目の「上品な味わい・風味・甘み/優れたバランス」(600円)をチョイス。一緒にホットサンド(ハム&チーズ/600円)をオーダーしました。

 そのうち窓辺の席が空いたので移動させてもらうと、お、青空の下、安曇野の田園風景が広がっています。

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 その場でググってみたら、食べログにこんなコメントが載っていました。

穂高の山の麓に佇むお店。
遠くに見えるアルプスの山並み、ミニマルな雰囲気漂う店内の雰囲気はまさにチルアウト。


 じつは「遠くに見える」のはアルプスじゃなくて「東山」。アルプスを後ろに背負って反対側の低い山を眺めるロケーションなんですが、とは言え遮るものがない風景には十分癒やされます。

 コーヒーと食事が運ばれてきました。

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 大きめのマグカップになみなみと注がれたコーヒーは、やや深煎りでバランスの取れたおいしさ。

 油紙に包まれて出てきたホットサンドは、ロースハムを2種類のチーズで挟み、ブラックペッパーを振ってあります。オリーブとミニトマトのピクルス添えで、コーヒーのお供にぴったりでした。

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 両隣は若いカップル。先ほどまで座っていた4人がけのテーブル席にも、後から入ってきたカップルがくつろいでいます。みなさん結構穏やかに、そして静かに談笑しています。

 ヤンキーっぽい人は見当たりません。店の雰囲気が自然と客を選ぶんだろうな、と納得しました。

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 フィット感が極めて良好な一人がけソファに腰を沈め、一人ランチをゆっくり楽しんだあとは、Kindleで読みかけの本を開きます。時々、東山の空を仰いで目を休めながら午後のひととき、読書を楽しみました。

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 静かなカフェでまったりしたい時におすすめです。

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CHILL OUT STYLE COFFEE
https://www.chilloutstylecoffee.com/





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「THE FARMHOUSE」で志賀高原ビールを満喫

 紅葉が始まったばかりの志賀高原に犬連れで遊びに行ってきました。

 安曇野からクルマで1時間40分。九十九折をうねうね走るうちにヨーキーは車酔いになってしまい、それでもなんとか目的地に到着。

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 駐車場にクルマを乗り捨てて池や沼を訪ねるトレッキングコースを歩き出しました。

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 朝から琵琶池、一沼、大沼池などをめぐるうち、気がつけば午後2時近くに。ヨーキーも歩き疲れてご覧のとおりギブアップ気味です。

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 どこかで遅い昼食を、と探しましたが何せ深い山の中。食堂はおろかコンビニひとつ見当たりません。

 スマホで調べたら、湯田中方面に下る途中の山中になにやら良さげな「THE FARMHOUSE」というレストランが営業中とあります。ダメ元で寄ってみることにしました。

 グーグルマップに導かれて、あの有名な温泉猿がいる地獄谷野猿公苑のすぐ近く、上林温泉という山麓の温泉郷に分け入りました。

 駐車場にクルマを停めると、瀟洒で格調のある洋館が待ち受けていました。

 え?ここがお店?

 後でお店のホームページで知ったのですが、渋沢栄一のお孫さんが東京・目黒に建てた邸宅を移築したんだとか。なるほど、重厚かつ本格的なわけです。

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 あいにく空が一転、掻き曇ってきたせいでホラー映画の舞台みたいに写ってしまいましたけど、実際は明るい印象の外観です。

 玄関にランチメニューの看板が。12:00~15:00と書いてあるのを見て、まずはホッとしてドアを開けました。

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 明るく広々した店内です。天井まである窓の外は一面の緑。もう少し季節が進むと七色に紅葉し、やがて雪景色に変わっていくのでしょう。

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 季節外れで客は私たちだけ。さっそくメニューを開くと、自家製ビールが何種類も揃っています。じつはこちらのお店、地元の日本酒の蔵元「玉村本店」の直営で、日本酒のほかドラフトビール10種類以上を製造・提供していることを知りました。

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 せっかくなのでリストの中から「志賀高原Porter」ハーフ500円(とノンアルコールビール)を選び、「国産伊達鶏のハーブ薫るローストチキン ランチセット(チキン1/4)」1600円を注文しました。

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 チキンが焼き上がるのに20分ほど待って出てきたのが、こちらのプレート。チキンと軽く火を通した玉ねぎのスライス、サラダです。ライスは大盛り無料と書いてありました(写真は普通盛り)。

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 ローストチキンは皮がカリカリ、肉は骨の際までしっかり味が滲み通っていてビールが進みます。かなりお得なランチセットです。

 雪が積もり、おサルさんが露天風呂に浸かるようになると、地獄谷野猿公苑のスノーモンキーを見がてらここで一杯やる観光客で俄然、予約が取りにくくなるそうです。

 幸い今はちょうど中途半端な時期で、緑を眺めながら鳥の囀りをBGMにゆったりと地ビールを傾け、チキンに舌鼓を打つことができました。

 志賀高原方面に行ったら、ぜひお立ち寄りを。おすすめです。

THE FARMHOUSE
https://www.facebook.com/farmshiga/




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栗おこわに付いてきた「むかご」のくるみ味噌和え小鉢がおいしい!

 少し前の話になりますが、栗と北斎の町・小布施(おぶせ)を訪ねた際、昼食に立ち寄ったのが、こちらの竹風堂です。

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 小布施観光の中心部に大きな店を構え、二階が食事処になっています。

 店に入ってすぐ既視感にとらわれました。小布施は初めてだけど、たしかにここには来たことがある…と、そこでハタと気づきました。竹風堂は安曇野にも支店があるんですよね。

 とはいえこちらは明治26(1893)年創業の本家本元。はるばるクルマを飛ばして来たからには、名物の栗おこわをいただかなくては。

 注文したのは定番中の定番メニュー「栗おこわ 山里定食」(1320円)です。

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 平日にもかかわらず半分ほど席が埋まっていたので待たされるかな、と空かした腹を気にしていたんですが、ファストフードさながらの迅速さで運ばれてきました。

 籠に盛った栗おこわに山菜の煮物、むかごのくるみ味噌和え、お新香、味噌汁をセットにした定食です。

 こちらの店では、毎年9月上旬から50日ほどかけて国内産の新栗の「仕込み」を行い、1年分の栗を確保するそうです。自家仕込みだけあって柔らかく、糖度もしっかり保たれているようです。

 栗おこわはメニューの写真より明らかに分量が多く、栗もふんだんに使っていました(エライ!)。栗の甘みがわずかに移ったもち米が甘くしっとりとしていて、ほくほくした栗の食感と相まって絶妙な噛みごたえです。

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 初体験だったのがお盆右上の大粒納豆のように見える「むかご」。千曲川の河川敷で栽培されている長芋の肉芽を摘み取り茹でたものだそうで、クルミごま味噌に和えてあります。

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 ほっこりした食感の中に適度な噛みごたえがあって、クルミごま味噌との相性がとても良く絶品でした。

 お盆に載った料理は全部で5品。ちょっと足りないかな?と思って食べ始めたんですが、結構お腹いっぱいになりました。メニューを見ると693kcalと書いてあります。やっぱりおこわは腹持ちがするんですね。

 元祖栗おこわの店だけあって、安定した味とお手頃な価格でした。次回は地元・安曇野でいただこうかな。


竹風堂 小布施本店
https://chikufudo.com/

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こんなところに昭和の食堂が!入笠山(にゅうかさやま)の山彦荘がスゴイ

 秋の高山植物を愛でに出かけた富士見町の入笠湿原(にゅうかさしつげん)で、昼下がり、お腹がグウと鳴り出しました。

 標高1700メートル超の山中です。レストランなんてありゃしません。

 コンビニでおにぎりを買ってくるんだった、と今さら後悔しましたが後の祭り。あたりを見回すと、お、木立の向こうに店らしき建物が。

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 湿原の淵にポツンと一軒建っています。山彦荘という年季の入った山小屋でした。

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 入笠山(にゅうかさやま)に登る人のための宿のようですが、ありがたいことに食堂の前に「営業中」の立て看板が。

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 選択の余地なしで、まっしぐらに入店しました。

 入ってびっくり。そこは昭和40年代のニオイがプンプンする、とんでもなくレトロな空間だったのです。

 ペナッペナの合板テーブルの脚はスチール製です。椅子も大昔のそば屋かラーメン屋にあったようなチープなやつ。

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 箸入れやつま楊枝入れまで古風です。

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 壁に貼ったお品書きの短冊が手書きじゃないのと、テーブルの真中にコロナ対策のアクリル板が立っている点を除けば、50年前の大衆食堂の風情が濃厚に漂っています。

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「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ」

 主人らしきおじいさんが調理場から出てきて、ていねいにお辞儀をします。

 メニューを見ると、
 

もりそば(冷) 700
 山菜そば    800
 山菜うどん   800
 山菜ラーメン  800


 観光地にしては安めの設定かな、と思っていたら、

「割引券使えますよ。300円引きになります」

 こちらの心を読んだかのように、おじいさんが合いの手を入れました。

 割引券というのは、ゴンドラのチケット売り場で渡された富士見町発行の周遊割引券のこと。ならば、とチケットを渡して,

「山菜ラーメンください」
「はい、山菜ラーメン500円ね」

 値上げに喘ぐ世間から完全に隔絶した“昭和のお値段”になりました。

 客は私たちだけ。待たずに出てきたのが、こちらのどんぶりです。

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 聞けば山菜は、どれもご主人が近くで採ってきたものだとか。名前はわかりませんが、ツルツル、ヌルヌルした食感がたまらないキノコが何種類も入っています。

 2枚重ねのチャーシューも自家製で、和風だしの典型的な東京ラーメンでした。昭和的なうまさと言いましょうか、いたずらに主張しないバランスの取れた味です。

 値段といい、店の雰囲気といい、ほぼ完璧に50年前にタイムスリップして食べる山頂の東京ラーメン。

 ちょっと頭がクラクラするような体験でした。

 家に帰って「山彦荘」をググってみたら、手作り感溢れるホームページが見つかりました。

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http://www.mid.janis.or.jp/~yamabiko/


 トップページからしてアクセスカウンター!付き。いやぁ何ともWEB1.0なサイトですが、定期的にきちんと更新されているのはご立派。

 スクロールするうちに、山菜ラーメンの味と香りがページから漂って来るようでした。

 ディープな昭和の東京ラーメンを食べたくなったら、ぜひ山彦荘の食堂へ。ちょっと遠いですけど。

山彦荘
http://www.mid.janis.or.jp/~yamabiko/




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入笠湿原(にゅうかさしつげん)は高山植物の穴場でした

 つけっぱなしにしていたテレビから「ニューカサシツゲンの山野草が見頃です」というローカルニュースが流れてきました。

 ニューカサシツゲン?初めて聞く名前です。

 画面を見ると尾瀬のような湿原に遊歩道が続いています。その両側に背丈の低い高山植物がちらり、ほらり。

 どこだろう?と思っている間にニュースが終わってしまったので、ネットで調べると「入笠湿原(にゅうかさしつげん)」でした。

 長野県中部・富士見町の入笠山(にゅうかさやま)という標高1955メートルの山頂を少し下ったところに広がる、約1.85ヘクタールの湿原だそうです。

 入笠を「にゅうかさ」と重箱読みするのは珍しいですよね。

 登山好きの家族によれば、首都圏からのアクセスが良くて360度展望がきくので結構有名なところだとか。

 あいにく朝から積乱雲が垂れ込めていて、山頂に登っても景観は楽しめそうにありません。ですが、秋の高山植物を楽しめるなら良いかな、と早速、出かけてみることにしました。

 安曇野からクルマで1時間。中央道の諏訪南ICを降りてすぐの山裾にゴンドラ乗り場が見えてきました。「富士見パノラマリゾート」というスキー場です。

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 往復1800円の料金を支払い、ガラガラのゴンドラに乗車しました。

 標高差730メートルの急斜面を15分かけて一気に登坂します。山頂駅で降りて、なだらかな山肌を15分ほど歩くとフェンスで囲われた湿原が開けました。

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 板を渡した遊歩道が整備されていて、秋の花々をゆっくり楽しむことができます。

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 今が見頃のエゾリンドウ。

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 アキノキリンソウもちょうど満開でした。

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 高山帯の湿地に自生するハクサンフウロ。

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 根っこが猛毒のホソバトリカブト。

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 マツムシソウはそろそろ終わりかな。

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 猫じゃらしのようなサラシナショウマもあちこちに咲いていました。

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 およそ3時間ほどかけて、じっくり観察して歩きました。ここの湿原は山野草を見て回るのに手頃な広さと言えそうです。

 高山の短い秋を堪能しました。

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入笠湿原
https://www.fujimipanorama.com/summer/wetland/




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国営アルプスあづみの公園のキバナコスモスが満開です

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 国営アルプスあづみの公園 堀金・穂高地区のキバナコスモスが満開です。

 棚田とその周辺2.5ヘクタールに、およそ80万本のキバナコスモスが今は盛りと咲き競っています。

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 先週末、用があって通りかかったら、一面、オレンジ色の絨毯を敷き詰めたようでした。

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 ただ、一緒に歩いていた地元・岩原の方の話では、見頃を迎たかなと思っていると、あっという間に丸ごと刈り取られてしまうんだとか。

 春、ここを菜の花畑にするため、公園ではかなり早めに伐採して種まきの準備に入るんだそうです。

 「今年もそろそろ見納めですよ」と、少し残念そうに教えてくださいました。

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 心配になってあづみの公園のホームページを調べたら、9月23日(金・祝)~25日(日)の3連休に「キバナコスモス摘みとり体験」というイベントが企画されていました。

 ということは、それまでは生かしておいてくれるのでしょう。

 あと10日ほどの生命です。安曇野で秋を感じたいという方は、ぜひお早めに足を運んでみてください。

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国営アルプスあづみの公園 堀金・穂高地区
里山文化ゾーン 懐かしの風景エリア





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床の間の藤壺(ふじつぼ)に究極の御大尽(おだいじん)を見た!

 栗と北斎の町・小布施(おぶせ)を日帰りで見て回りました。

 一帯には様子の良い町家があちらこちらに残っていて、古民家マニアの私たちにはこたえられないスポットでした。

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 なかでもこちらの「翛然楼(ゆうぜんろう)」は、小布施きっての大富豪にして葛飾北斎の大旦那だった高井鴻山(たかい こうざん)の書斎だった建物。小布施町の史跡に指定されています。

 築200年以上経っているはずですが、手入れが行き届いていて全然ガタピシきていません。

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 二階の客間中央には鴻山愛用の趣のある火鉢が置かれています。鴻山はこの部屋で北斎に絵の教えを請い、また幕末には佐久間象山や勝海舟と激論を戦わせたといいます。

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 客間のさらに奥に進むと、ご覧のこぢんまりした奥座敷が現れます。

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 床の間には鴻山の漢詩の掛け軸が掛かっています。掛け軸の上のほうを見るともなしに眺めていたら、おや?…何だ、この凸凹ザラザラした壁面は?

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 天井と床の間との間の細長い壁が、妙に立体的に浮き上がって見えるのです。

 石灰のような白さに、ところどころ薄紫色のものが混じっています。

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 間近で観察してびっくり。な、なんとそれらはすべて藤壺(ふじつぼ)でした。

 左右に渡した板の表面に藤壺がびっしり付着しているじゃありませんか!

 剥がれた跡が残っているので、おそらく完成当時はもっと密に付いていたはずです。

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 江戸時代には接着剤なんてありませんから、たぶん製材した板を海水に浸して藤壺がくっ付くまで気長に待ったのでしょう。

 各地の古民家を趣味で見て回っている私たちですが、藤壺を床の間の壁にあしらった例など見たことがありません。

 しかも海の無い信州でこんなことをしているんですから…究極の贅沢、御大尽(おだいじん)の為せる技としか言いようがありません。

 さすが北斎の大スポンサー高井鴻山。恐れ入りました。

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高井鴻山記念館
https://www.town.obuse.nagano.jp/site/takaikouzan/



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蕎麦とスイーツを同時に味わえる本格ドッグカフェ「SOBA&CAFE sanpo」

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 夕方、安曇野の北アルプスパノラマロード(安曇野わさび街道とも言います)をクルマで走っていたら、パステル調の扉の小綺麗なカフェらしきお店が目に入りました。

 時々、前を通っているはずなんですが、今まで見落としていました。

 ちょうど小腹が空いていたので、試しに入ってみることに。

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 店の名前は「そば&カフェ sanpo」。蕎麦も出すカフェってことでしょうか? 

 すぐ対面(といめん)に蕎麦屋がありますが、お向かい同士でカニバらないかな、などといらぬ心配をしながら扉を開けると、清潔で明るい店内でした。

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 蕎麦屋というよりは100%カフェ。しかもガラス戸で仕切られたワンちゃんOKの席が2箇所、別々に設けられています。犬を連れて外にも出られ、専用のドッグラン・コーナーで遊ばせることもできるんですね。

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 安曇野には珍しい本格的なドッグカフェなのでした。

 一般席に座ってメニューを広げると、なるほど。もりやざる、肉そばなどの蕎麦類とコーヒーやスイーツが仲良く同居しています。蕎麦はすべて手打ちということでした。

 中に「蕎麦うすやき」というクレープ風の料理があったので、注文してみました。

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 ねぎ味噌味Lサイズ(500円)です。モチっとしていますが食感は軽く、なかなか美味。

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 蕎麦の実ソフトとコーヒーのスイーツセット(600円)も、濃厚なミルク味とソフトの皮がおいしくて、ペロリと平らげてしまいました。

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 私たちが訪れた日はたまたまオープン2周年目で、記念のチョコを頂きました。

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 オープンから2年ということは、この間丸々コロナ禍に被ってしまったわけで、相当な苦労をされたに違いありません。

 素敵なお店にエールを送るためにも、次回は我が家のヨークシャーテリアを連れて来ようと思います。


SOBA&CAFE sanpo




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氷結!黒沢の滝まで雪道トレッキング

 安曇野を流れる一級河川・黒沢川の源流付近に幅およそ5メートル、落差30メートルの「黒沢の滝」があります。

 夏は涼しく秋は紅葉の名所...なんだそうですが、どうも観光スポットとしては中途半端な存在らしく、あまりクローズアップされていません。

 私達もこれまで一度も足を運んだことがありませんでした。

 先日、地元紙に「黒沢の滝が氷結」と紹介さていたので、運動不足の解消を兼ねて出かけてみることにしました。

 山麓線を松本方面に走り、黒沢川に出る直前、路肩に小さな看板が立っています。

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黒澤不動尊
    1.7km
黒沢の滝
    2.8km

右の細い道を上る


 うっかりこの看板を見落としたら曲がりそこなうこと間違い無しの細道を右折。すると、たちまち深い山中に呑み込まれます。

 ぎりぎり一車線分しかない雪道をしばらく上っていくと、右手の崖にへばりつくようにしてお堂が建っていました。

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 黒沢不動尊です。巨大な鳥の巣箱みたいなお堂の前にクルマを乗り捨て、ストックを両手に握って雪がたっぷり積もった林道を歩き始めました。

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 かなりの勾配です。

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途中、清水が流れる小さな砂防ダムが現れ、さらに1キロあまり上っていくと雪の壁に突き当たりました。行き止まりです。

 どうやらここが黒沢の滝。斜め上の方角から水が流れ下る音が聞こえてきます。滝の表面が凍り、その裏側を川の水が流れ落ちているようです。

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 見上げると、滝の頂上付近には青みを帯びたツララが何層にも重なって、氷の城のような天然のオブジェを形成しています。

 凄みのある美しさに魅入られ、しばし立ち尽くしてしまいました。

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 安曇野の中心部からクルマで20分ほどの“秘境”です。往復50分程度のウォーキングを楽しめます。雪道トレッキングの目的地としておすすめかな、と思いました。


黒沢の滝




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白馬「八方の湯」は泉質良好、価格は割高?

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 クルマで白馬を通りかかったついでに、「八方の湯」に寄ってみました。

 以前---と言っても、かれこれ10年前になりますが---同じ白馬八方温泉の「おびなたの湯」のレビューを書いたことがあります(→野趣に富んだ強アルカリ泉 白馬八方温泉「おびなたの湯」)。

 4ヶ所ある白馬八方温泉の中で「おびなたの湯」は源泉にもっとも近く、いちばんツルツル感が高い泉質という評判でした。野趣に富んだ露天風呂で、入浴中にアブが寄ってくるのさえ我慢できれば、かなり満足度が高いといえます。

 一方、今回の「八方の湯」はJR白馬駅にほど近い町中の日帰り温泉。料金は大人800円で「おびなたの湯」より150円も割高です。

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 割高な分、それ相応の付加価値があるのかな、と期待して洗い場に出ると、小ぶりな内風呂にこれまた小ぶりな露天風呂---というよりはベランダに設けられた外風呂---が付いているだけの、ごくオーソドックスな構成でした。

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 サウナや打たせ湯、ジャグジー等はありません。洗い場もさほど広くなく、一応シャンプーとリンスは別でしたが、これと言ったアメニティが用意されているわけでもありません。

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 施設としては特徴のない「八方の湯」ですが、お湯のクォリティは○

 pH11の高アルカリ温泉で、効能書きによると、

「近年、天然水素を含んでいると判明しました。高アルカリ温泉によるお肌ツルツル感と、抗酸化作用がありアンチエイジングも期待できる水素の療法を手に入れられる白馬八方温泉で贅沢なひとときをどうぞ」

 とのことです。本当に水素でアンチエイジングが期待できるかマユツバな気もしますが、たしかにお湯はトロトロ。抜群の泉質です。

 ただし、オンボロだけど開放感たっぷりの「おびなたの湯」に比べると、入浴料800円はやっぱり高く思えてしまいます。

 多少、遠くても“推し”はおびなたかな。アブには要注意ですけど。


八方の湯
https://hakuba-happo-onsen.jp/happo/




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プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

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