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我が家は古民家カフェ?

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 東京から遊びに来た友人が、

「なんだかこの家、古民家カフェみたいだね」

 と言い出しました。

 古民家カフェ?

 私たちが知っているところでは、たとえば東京・赤坂のTBS裏にある「あかりまど」なんかが、そのイメージでしょうか。

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 以前、古民家カフェを紹介する本に書いてありましたが、同店は料亭だったビルの1室を600万円で借り受け、850万円かけて古民家風にリフォームしたそうです。

 元がビルなので、厳密には“古民家風”なわけですが、建具や照明器具に古い物を使って、巧みにジャパニーズ・アンティークな演出を施しています。

 居心地の良い隠れ家的なカフェで、都内で仕事の打ち合わせをする時に使わせてもらっています。

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 でも、あくまでそれはインテリア・デザイナーがプロの技を駆使して生み出した“創造的空間”

 我が家はそんな大層なものじゃありません。本当に単なる古民家なんです。

 --そう言い返そうとしたのですが、友人はお構いなしに、

「ほら、ここから見るとそれなりにカフェっぽいよ」

日本酒バルってのも、いいかもね!」

 などと一人で盛り上がっています。

 で、こちらが友人推奨の“古民家カフェ・アングル”なんだそうです。

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 ま、カフェに見えるかどうかは措(お)いておくとして、肝心なことを友人は忘れています。

 そもそも、こんな山奥にどんな物好きがお茶しにくるというのでしょうかね?



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小谷村 古民家グラフィティ

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 カメラ片手に小谷村(おたりむら)を歩きました。

 小谷村は古民家の宝庫。あっちを向いてもこっちを向いても、優に100年以上は経つだろうなという民家が点々と建ち並んでいます。

 中には朽ちかけの廃屋もありますが、こまめに手を入れて大切に使っていらっしゃる“現役の”お宅も少なくなく、生きている古民家を見て楽しめる貴重な地域です。

 崩落寸前の“絶体絶命”な古民家から美麗な再生古民家まで、小谷村で出会った素敵な家々を以下、ご紹介します。

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塩の道沿いに今なお残る江戸時代の「牛方宿(うしかたやど)」。
入場料300円を払うと中に入れます。


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こちらは、見事な“再生古民家”


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1階部分が雪に埋まる前提で造られていることがわかります。


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まんま「日本まんが昔話」の世界ですね。


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うわぁ、たいへん! 負けるな!古民家!!



【長野県北安曇郡小谷村】




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古民家って、何なの?

改修前の我が家です。 改修前の我が家です。

 古民家って、なんとも言えずいいイメージの単語ですよね。字面がこぢんまりしていて『まんが日本昔ばなし』っぽいですし、「こみんか」という言葉の響きにもなんだか懐かしさが漂います。私も言葉の魅力にコロリと参ってしまったひとりです。

 ところが古民家の定義となると、これが曖昧模糊としています。

 一般的には戦前に建てられた古い日本建築のことを「古民家」と呼ぶようです。釘を1本も使わずに材木を組み合わせて建てることを、建築用語で「伝統的軸組(じくぐみ)工法」というそうですが、古民家はこの「伝統的軸組工法」で造られています。

 では、釘を1本も使わずに材木を組み合わせて最近、建てた建物も古民家なのか、といえば無論そうではなく、やはりそれなりに古くなければいけません。

 どの程度、古ければただの民家じゃなくて古民家になるのかははっきりしませんが、伝統工法が守られていた昭和20年ぐらいまでの建造物を、世間では「古民家」と呼んでいるようです。

 ところが不動産業界の場合、この定義はさらに曖昧で、見た目が古かったり、築20年ぐらいだけど太い柱と漆喰を使っていて、いかにも古民家っぽく見える建物までひっくるめて古民家と言ってしまうこともあるようです。

 私の知っている不動産屋さんは、築50年以上の民家を「古民家」、それより新しい和風の建物を「田舎家(いなかや)」と呼んで、なんとなく区別しているといいます。

「いつ建ったかわからないけど木造で、ひたすらボロい家ってのもありますよねぇ?」

と水を向けると、その不動産屋さんは、

「ありますよねぇ。そういう物件は、お客様にあんまり過大な期待を持たれても困るんで、私らは『あばら屋』って紹介してます」

 とのことでした。なるほど!

土間の大黒柱です。
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築141年じゃなくて、移築後141年でした!

 我が家の築年が登記簿に「明治1年」と記載されていることについては「私たちの家のこと」の項に書きました。明治元年は西暦1868年ですから、購入した時点で141年が経過していた計算になります。

 「築141年か……相当、古いなぁ~♪」

 と無闇に感心していたある日のこと、見知らぬお年寄りがひょっこり訪ねていらっしゃいました。聞けばこの方、20年前に前オーナーにこの家を売った地主さん……つまり、元々の持ち主だったのです。

 前々オーナーの元・地主さんは、家の来歴について興味の尽きないお話をたっぷり聞かせてくれました。機会があればこのブログでも紹介したいと思っていますが、驚いたのは家の築年数についてでした。

 登記簿に「明治1年」と書いてありますが、と尋ねると前々オーナーの元・地主さんは首を振って、

 「いやいや、それはこの土地に家を移築した年のことでしょう」

 と言うのです。じつはこの建物は、それより遥か昔、安曇野からさらに山奥に分け入った山間部に建てられたもので、江戸時代の終わりか明治の初め頃に一旦、バラバラに解体されてこの場所に移ってきたのだそうです。

 「ほら、ごらんなさい。ここにその時の跡が残っているから」

 そう言って元・地主さんは縁側の天井板を指さしました。よく見ると、板の表面に墨字で符号とともに「七号」「八号」……連番が記してあります。解体した家のパーツを復元する際に、大工さんが間違わないよう目印を付けた跡だそうです。

天井板のこの部分に……
天井板のこの部分に……

符号とともに「七号」「八号」……連番が記してあります。
符号とともに「七号」「八号」……連番が記してあります。

 とすると一体全体、建ってからどれぐらい年月を経ているのでしょうか?

 「いやあ、相当古いとは聞いているけどね、何の記録も残っていないからねぇ……」

 元・地主さんは、まず間違いなく150年以上は経過しているだろうと呟いておられました。

 ことによると我が家は、明治元年に「古民家再生」されて今の場所に建て直された物件なのかもしれません。明治元年の時点で、すでに古民家だった可能性すらありそうです。

 伝統的な日本家屋の持ちの良さというか、生命力の強さを痛感した次第です。

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私たちの家のこと

購入当時の我が家です。
購入当時の我が家です。

 私たちは現在、安曇野を見下ろす山中の一軒家に住んでいます。2009年、縁あってこの家と出会い、手に入れました。

 総二階の伝統的な日本家屋で、茅葺きの上に亜鉛メッキ合板の屋根が葺いてあります。登記簿によれば家屋の種類は「養蚕住宅」(!)、築年は「明治1年」(!)と記されています。

 明治期以降、地方の農家の貴重な現金収入源だった“お蚕”を育てる農家だったということです。明治元年は西暦1868年ですから、私たちが購入した時点で141年が経過していました。

 都内在住の土建屋さんが20年前に地主さんから買い取り、別荘として大事に使っていらしたのですが、いろいろあって手放すことになり、10年前から売りに出していました。

 しかし、バブル崩壊後の不景気の波に飲まれて一向に買い手が現れず、10年間、空き家状態だったそうです。

 売り出して10年が経って、ひょんなことから私たちの目に止まり、譲っていただくことになりました。

 普通、10年間も空き家だと、家はボロボロに荒廃しています。雨漏りしてあちこち腐り、床が抜け落ち……どうにもならないあばら屋と化してしまいます。

 ところが幸いなことに、前オーナーは“古民家原理主義者”とでもいうべき一途な方でした。余計なモノを一切、付け加えない代わりに、ヘタってきた箇所にはチョコチョコ手を加え続けていたのです。おかげで、家の状態はそれなりに良好でした。

 経時変化による家全体の傾きや、濡れ縁・雨戸など風雨に晒される場所の崩落などはありましたが、家の躯体に関わる柱や根太(ねだ)類は良く乾燥していて、問題はありませんでした。雨漏りもまったくしていません。シロアリ禍も見られませんでした。

 購入後、傷んだ箇所を大工さんに修繕してもらい、また水回りがなかったのでバス、キッチンを新設したり、障子戸しか付いていない外窓にアルミサッシのガラス窓を取り付けたりして、まずまず快適な住まいに生まれ変わりました。

 以来、この家で“古くて新しい暮らし”を楽しんでいます。親子3人+犬1匹にはちょっと広過ぎる家ですが、がらんとした空間が都会にはない余裕というか余白を生み出しています。ゆっくり生活するにはもってこいの住環境だと感じています。

 これから、この家の内外で見聞きした安曇野の情報を折々、お伝えしたいと思います。

板の間は吹き抜けになっていました。
板の間は吹き抜けになっていました。

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プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

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