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五感を働かせてよく見る、よく嗅ぐ、よく触る、耳を澄ます

 古民家の“健康状態”は我と我が目で確認し、納得することが肝心です。「最近の建売住宅なんかより、家の状態が一目でわかる」の項にも書きましたが、古民家は屋根裏から床下に至るまで隙間だらけですから、家のすみずみまで我と我が目で全部チェックできるという“利点”があります。

 その際、大切なのは五感を働かせてよく見る、よく嗅ぐ、よく触る、そして耳を澄ますことです。

 古民家は昼でも薄暗いので、強力な懐中電灯をかならず持参してください。天井裏などは懐中電灯をゆっくり、マーカーペンで線を引くように平行に動かして観察します。天袋などは1枚ずつ開けてライトで照らし、内部に隠れている土壁の傷み具合などを確かめます。

 畳や床は足裏で感触を確かめながら歩きます。根太(ねだ)が腐っているとフカフカと頼りない感じがします。柱や壁は手のひらで叩いて手応えを確認します。ボロボロと崩れるようならシロアリかもしれません。今も巣食っているのか、過去の残骸なのか、ニオイを嗅いだり、湿り具合を見たりしてチェックします。

根太が腐っているとフカフカと頼りない感じがします
根太が腐っているとフカフカと頼りない感じが…

 古い建物ですから床鳴りや風切り音は当たり前ですが、耳を澄ますと隙間風が聞こえることがあります。風の音をたどっていくと、意外な場所に大きな穴がポッカリ開いていたり、小鳥や小動物が巣ごもりしていることも。宝探しのようなつもりで、楽しみながら観察するのがコツだと思います。

意外な場所に大きな穴がポッカリ開いていたりすることも
意外な場所に大きな穴がポッカリ開いていたりすることも…

 私たちもそんなふうにして信州各地の古民家を訪ね歩きました。現代の建築と違って、古民家は断熱材も新建材も使っていません。タネも仕掛けもないんですね。ズブの素人にだって、建物の健康状態は一目瞭然です。

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テーマ : スローライフ
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穴も・・

>意外な場所に大きな穴がポッカリ開いていたりすることも…

実にこのルーツはいろいろあるのですが、

里山はキツツキの被害がたびたびあります。
築3年の家でもやられます、この場合はネットを軒下に
掛けておきます。


特殊ケースとして戦中、兵隊が壁に向けてぶっ放した
ケースもあります。

 話は違いますが、戦中今の安曇野市穂高には日本陸軍の
松本50連隊があり、今でも付近の大木を伐採し製材所に
持って行くと、木の中から銃弾が出てくることが良くあるとのこと。

さらに・・
拙宅の取り壊した蔵は壁が穴だらけで、
「風穴ではなくつついたような痕」
理由を親父に聞いたところ、なんと戦後の銃刀法改正まで
空気銃の所持は誰でも認められていたらしく、壁に向けて
試射した痕だとか・・ 掘ってみたら3mmくらいの鉛球が出てきました。

くだらない話しで失礼しました。

田舎人さま!

いやぁ、知りませんでした!

面白い!面白すぎます!

昔はおおらかだったんですねぇ。

素敵なお話、ありがとうございました。
プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

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